
南側全景。窓回りの庇により、日射による熱負荷の低減が図られている。低層部のデザインは、福岡城跡に面した立地から「甲冑」がモチーフ。建物右手に樹齢300年超のケヤキが植えられている。

北東より俯瞰する
場所を会議室に移し、この建物の特
徴について聞いてみました。
「このビルの特徴は何と言っても、鉄骨フレーム上に免震装置があることです。これは建物の低層部に大きな吹き抜け空間を実現するためです」(蔵原所長)
通常、免震装置は基礎に設置されることが多く、鉄骨フレーム上の中間層に設けられるのは建築業界でも注目を集める斬新な技術だそうです。工事で苦労したのは、免震装置を設置する中間層の床面を水平に保つこと。大スパンを支える中間層の鉄骨梁は、重さで中心部がわずかに下がります。免震装置は非常に精密なので、水平に設置する必要があり、このわずかな狂いを油圧ジャッキで持ち上げ、水平にしたそうです。素人のわたしが想像しても、相当な苦労がかいま見えました。
ほかにも、屋上に設置された太陽光発電パネルや地中熱を利用した外気の導入、自然換気や日射制御のための庇など、環境負荷低減と自然エネルギーの利用に取り組んだ環境配慮型オフィスビル。それが「ふくおかフィナンシャルグループ本社ビル」です。
「ここに新入行員が配属されることは、まずありません。キャリアを積み、この本社ビルで勤務する日を楽しみに、若い行員には頑張ってもらいたいですね」と坂下さん。FFGの皆さんにとっても目標であるすてきな建物でした。もうすぐ4月。また春がやってきます。
「お母さん、このビル何だろか?」
「FFGの本社ビルたい」
「すてき~。わたしもこんなビルでお勤
めしたい!」
そんな声が、また聞こえてきそうです。





