2000年1月14日

 戸田建設株式会社(社長:戸田守二)は、「鉄骨建入れ精度管理システム」を開発しました。

 この「鉄骨建入れ精度管理システム」は、以前に開発し、発表した「自動鉄骨建入れ調整システム」(TO-Plumb Navi)からの建て入れ時精度データと、「鉄骨精度音声入力システム」による最終時精度データの2つをパソコンに取り込むことにより精度管理および、報告書を作成する「鉄骨精度報告書作成システム」(今回開発分)の3つのシステムを総称した名称です。
 今回の「鉄骨精度報告書作成システム」の完成により、鉄骨建て方工事のシステムが一式完了したことになります。

【 開発目的 】
 自動的に取り込まれるデータを有効活用し、現場における鉄骨管理業務の効率化を図ります。 この開発は、自動機械から得られる情報、音声認識技術を利用した携帯化OA機器からの情報など、今後の多様化した情報に対応し、それらを統合することにより別の新たなシステムへと変化させる技術への取り組みの1つと位置づけています。 また音声認識技術は、ますます小型化が進むOA機器の携帯化、ウェアラブル化に対応した技術と考えています。

1.「自動鉄骨建入れ調整システム」からの建て方時のデータ
(以前開発分、今回改良)

 「自動鉄骨建入れ調整システム」は、鉄骨を歪みワイヤーなしで建て入れを調整するシステム。
 この「自動鉄骨建入れ調整システム」の制御BOX内の画像処理システムに取り込まれるデジタル精度データを利用し、建て方時の鉄骨建て方精度を記録します。今回は、この取り込みデータのフォーマットを変更しています。


図1.1-1 データ記録構成図

写真1.1-1 機器全体写真


写真1.1-2 制御BOX詳細写真

2.「鉄骨精度音声入力システム」による最終時データ(以前発表分)

 通常、建設現場における鉄骨柱の位置精度の計測は、計測値を記録用紙にメモし、これを事務所に持って帰り、パソコンに入力していました。今回開発したシステムは、この手作業による入力部分を音声で携帯パソコンに入力するとともに、その後のデータ処理、報告書の作成までの一連の作業も行うものです。
基本システムはパソコンを現場に携帯する方法だが、市販の携帯電話を利用し、遠隔地の事務所にあるパソコンにデータを入力する方法にも対応する機能を有しています。


図2.1-1 遠隔地(現場)からの音声データ入力全体図

  
写真2.1-1 計測し、音声で入力      写真2.1-2 パソコンとマイク

3.「鉄骨精度報告書作成システム」(今回の開発分)

「鉄骨精度報告書作成システム」は、以前にもプロトタイプとなるものを開発したが、今回は、「鉄骨精度音声入力システム」による最終時データも加えることにより、大きく作り変えたものです。

3.1 機能

 次の機能を有しています。

  1. 建入れ時のデータ取り込み機能(建て入れシステムからのデータ)
  2. 最終時のデータ取り込み機能(音声入力データ)
  3. 管理用帳票類の出力機能
  4. 精度報告書作成機能

3.2 管理用帳票

 管理用帳票として、次のものが用意されています。

  1. 精度データ全体集計表
  2. 節別の個別集計データ
  3. 節別精度データ平面図
  4. 精度データ断面図
  5. 建入れ調整経過図


図3.2-1 節別精度データ平面図

 これらの帳票により、建て入れ精度が管理許容値に入っているか、またその程度により、次の節の柱をどのように建てたらよいのかの参考とする事ができます。

3.3 報告書作成機能

 以上のものを使い、提出用の「鉄骨建入れ精度報告書」を自動的に作成することができます。
 「自動鉄骨建入れ調整システム」「鉄骨精度音声入力システム」からのデータは、天候等の問題で必ずしも100%で自動入力することができないため、その部分のデータ修正もキーボード上から行うことができます。
 最終的な報告書データはEXCELデータとして作られます。

報告書

【効果】
 1.精度管理については、各節毎に社員が半日かかっていたものが1時間程度で済む。
 2.管理データを次の節の建て方に反映することにより、次の節の建て方精度を
   向上させることができる。
 3.報告書の作成は、2日程度かかってっていたものが、データを取ってあれば30分程度で
   済む。

【キーワード】
   音声認識、鉄骨精度、計測、ウェアラブル、携帯化、報告書、自動化

以上