2000年10月5日

全社員に配布するとともに社外に公表 環境保全の姿勢を積極的にアピール
環境会計導入に向けて、検討WGが発足

 戸田建設(株)(社長:戸田守ニ)では、昨年度に引き続き1999年度の地球環境保全活動実績をまとめた「1999年度 環境保全活動報告書」を発行した。

 同社では、1997年度より第3回目の発行になります。この報告書を全社員に配布するとともに、各種関連団体および教育機関などの社外にも広く公表し、環境保全活動への取組み姿勢と活動結果を積極的にアピールしている。

 同社では、かねてより環境保全を経営の重要課題として捉え、建設廃棄物対策や省資源・省エネルギー技術の開発に取組むなど、常に人間と環境のよりよい関係を考えた企業活動を推進しており、この考えを明確にし、企業活動に活かすべく1993年10月に社長を委員長とする地球環境委員会を設置、1994年3月に「地球環境憲章」を制定し、これに基づいて環境保全活動を推進してきた。そして、1999年2月に東京支店および本社建築設計統轄部がISO14001の認証を取得したのを始め、1999年12月までに全13支店でISO14001の認証を取得した。また環境保全活動充実のために、環境保全推進委員会および地球環境部を設置するとともに、環境技術開発部門を拡充して、全社一丸となって環境保全活動を推進している。

 本報告書は、「戸田建設地球環境憲章」ならびに「環境行動指針」に基づく、1999年度(1999年4月~2000年3月)の環境保全活動をまとめたもので、さらに現在も2000年度の環境目的・目標を各支店ごとに環境マネジメントシステムの仕組みの中で設定して、環境保全活動の継続的改善と環境負荷の低減に努めている。

 なお、1999年度から事前検討を進めてきた環境会計導入については、2000年度に本格的な検討ワーキング・グループを発足し、環境会計システム構築と環境保全コスト試算を開始しており、次年度の報告書で公表する予定。

 今後とも、毎年この報告書を作成して、環境会計を含めて同社の環境保全活動内容を広く社外に公表していく。

 環境保全活動報告書の主な内容は次の通り。

  • 挨拶
  • 戸田建設地球環境憲章と環境行動指針
  • 環境保全活動推進体制と活動経緯
    ◇活動推進のために、地球環境部(2000.2)と環境保全推進委員会(2000.3)を新設
  • 1999年度環境保全活動の概要
    ◇1999年度活動概要の一覧(新規ページ)
    ◇環境マネジメントシステム認証取得
    • 全13支店でISO14001の認証を取得(1999.12)。
    ◇環境マネジメントシステムの運用
    • EMS活動の具体的な事例紹介として、環境目的・目標と活動概要を掲載。
    ◇建築設計部門の活動
    • 環境配慮設計事例を掲載
      聖ドミニコ学園の設計事例では、自然エネルギー活用として、太陽光発電システムや風力発電システムを提案し実現。また学園敷地内の一部に、自然保護を目的としたビオトープ計画を提案し、生徒たちが生物や植物などの生態系の仕組みを学習する場として相応しい自然環境も実現。その他にも雨水再利用や井水利用推進により省資源化へも配慮している。
    ◇建築施工部門の活動
    • 建設廃棄物総排出量の低減(3R運動の推進)
      建築施工部門では、3R運動などを展開して、建設廃棄物総排出量を前年度比較で3.4%低減した(総排出量は37.2万トン)。また、施工床面積は前年度より4.7%増加しており、それを考慮すると単位面積当たりでは、前年度より7.7%低減したことになる。
    • 混合廃棄物発生量の低減(ゼロエミッション建築を目標に推進)
      建設廃棄物の中では、建設汚泥と混合廃棄物の比率が大きいことから、戸田建設では特に混合廃棄物発生量の低減活動を推進している。施工床面積(㎡)当たりの混合廃棄物発生量(Kg)を基準値として、目標管理を継続的に実施してきており、1999年度は14.0Kg/㎡を目標に活動を推進した結果、全社平均10.7Kg/㎡を達成した。
    • 環境保全事例(ゼロエミッション作業所の実現を目指して)
      豊洲キャナルワーフタワーズ作業所では、ゼネコンで国内初のゼロエミッション建築を目指して、建設廃棄物の発生抑制と資源リサイクル推進のための分別処理の徹底や、再資源ルートの新規開拓などの廃棄物低減活動を推進している。現在、2000年11月竣工に向けてゴミゼロ建築達成の見通しとなっている。
    ◇土木施工部門の活動
    • 建設廃棄物の低減(再利用率と減量化率の向上⇒最終処分率の低減)
      土木施工部門では、建設廃棄物を低減するために、再利用率と減量化率の向上への取組みを推進している。コンクリート塊については、作業所内で仮設道路などへの再利用をし、また建設汚泥については、作業所内での脱水などによる減量化とリサイクル利用を推進している。その結果、再利用率と再資源化率を合わせて78%と、前年度の73%と比較して約5%も最終処分率が低減した。
    • 環境保全事例(生態系の保全に向けて)
      生態系の保全に向けて、水質汚濁防止対策や生育地湿地エリアへの移植対策などを積極的に推進している。具体的には岡山県の処理場の作業所で、ホタル生育地の清流保護を目的として、竹粗朶(たけそだ)を利用した水質浄化を実施した。また、千葉県のゴルフ場造成作業所では、タコノアシ種など注目すべき30種の生育地として相応しい保護湿地を敷地内の適地に新たに設けてこれらの植物を移植した。
    ◇技術開発部門の活動
    • 環境保全技術の開発方針
      戸田建設では、技術研究所を中心として設計部門、技術部門、施工部門も参画して環境保全技術を開発整備している。1999年度は特に「資源を大切にする技術」と「エネルギーを大切にする技術」を開発方針に掲げ、技術開発に取組んだ。
    • 健康配慮住宅のための建材データベース(室内化学汚染対策)
      ホルムアルデヒドなどによる室内化学汚染対策として、関連情報を全国展開するために、イントラネット上のホームページ(IAQweb)に、建材に関するデータベースを構築している。このデータベースは、集合住宅で使用される建材に対して、化学物質についての独自の評価を加えたシステムで、使用場所や用途に応じて適切な建材検索が可能となっている。
    • 廃木材リサイクルシステム(廃木材の再資源化の推進)
      木材チップ需要の低迷、ダイオキシン問題による焼却規制などにより、廃木材処理施設不足は深刻化し、木くずの再資源化は停滞している。そこで戸田建設では東京ボード工業(株)と提携し、廃木材を利用してパーティクルボードとして再利用することにした。廃パーティクルボードは再びパーティクルボードの原料となる、資源循環型リサイクルシステムである。
    • 建物のLCCO2算出プログラム(ライフサイクルCO2排出量の低減)
      建物の建設・運用・改修・廃棄といったライフサイクルを通じて、コストとCO2排出量を算出するプログラムを開発し、企画・設計段階で活用を開始した。目的・建物用途に応じた様々なプログラムを用意している。
    • CO2排出管理システム(CO2排出量の削減)
      建設作業中のアイドリングストップを厳密に管理し、計測に基づいた定量的な把握、およびオペレーターの意識高揚を目的として、ダンプトラックおよび建設機械のエンジンの回転状況を時系列的に分析・記録し、アイドリング時にはオペレーターに警報を出す「CO2排出管理システム」を開発した。1999年度は土木部門の7モデル作業所にて50台の建設機械などで現状の把握を行い、アイドリングストップによるCO2削減効果を把握した。その結果5分を超えたアイドリングをストップすることにより、建設機械などからのCO2排出量を1.7%削減できることが分かった。今後は「CO2排出管理システム」を全支店に展開し、CO2排出量の削減を図っていく。
    ◇その他の活動
    • 共通オフィス内業務(資源の有効活用と省エネルギーの推進)
      コピー用紙購入量については、前年度と比較して3.3%の削減を達成し、資源有効活用に貢献した。またOA機器の省電力設定や空調機器の省エネ温度設定の徹底管理などにより、電力使用量については前年度と比較して4.7%削減を実現した。
    • 環境看板《Eマーク》の誕生
      戸田建設の環境保全活動に対する企業姿勢を社内外に明らかにするために《Eマーク》を作成し、品質看板《Qマーク》と並べて作業所に設置している。ISO14001を全支店で認証取得したことを社会に明示するとともに、社員一人ひとりが地球環境を守る姿勢を明確にすることで、より継続的で着実な環境保全活動への道標と考えて作成した。

1999年度環境保全活動報告書

以上