2001年4月18日

―汚泥を含めた全建設副産物を対象―

 戸田建設(株)(社長:戸田守ニ)では、かねてより建設廃棄物の発生抑制やリサイクルに取り組んできており、平成12年11月には建築の新築工事で初のゼロエミッションを達成した。また、シールド工事などから発生する泥水の有効利用についても取り組んでおり、これらの実績を踏まえて、東京都水道局発注の「西水元配水管シールド工事(正式名称:葛飾区西水元四丁目~足立区六木一丁目地先間配水本管用トンネル築造工事)において、本年2月から泥水、建設残土を含めたゼロエミッションを目指して工事に着手した。同工事の進捗状況は3月末現在で65%であり、工事が竣工する9月上旬にはゼロエミッション工事の達成となる。

 戸田建設では今後も同工事での経験を生かして、ゼロエミッションを目指し建設廃棄物の発生抑制や、リサイクルに積極的に取り組んで行く。

 同工事では、発注者である東京都水道局の理解を得、リサイクルが難しい泥水を100%リサイクルするほか、建設発生土、コンクリート塊、廃プラスチック、混合廃棄物など、工事から発生する全ての建設廃棄物を100%リサイクルする点に特徴がある。

(1)泥水のリサイクル
 シールド工事から発生する泥水は、脱水やセメント処理などにより改良土としてリサイクルすることが一般的だが、改良土をリサイクルするには法的に有償売却する必要があり、建設残土が余っている状況下では、このことが建設汚泥のリサイクルが進まない一つの要因となっている。当作業所では、(財)下水道新技術推進機構と戸田建設が共同研究により開発した泥水濃縮システムを用いて、泥水を比重1.3以上に濃縮し、改良土より付加価値が高い流動化処理土(注)としてリサイクルしている。

(2)中間処理施設および再資源化施設の調査
 「廃棄物処理業者チェックリスト」を用いて、事前に中間処理施設や再資源化先の経営姿勢、また健全度を現地にて調査し、作業所から排出された建設廃棄物が確実にリサイクルされているかを確認している。

(3)分別収集リサイクルの徹底

  1. 小片物(混合廃棄物)、木くず、ダンボール、電線くず、紙くず、廃塩化ビニール、廃発砲スチロール、廃プラスチック類、繊維くず、金属くずの10種類の分別収集を徹底し、に示すリサイクルルートでリサイクルしている。
  2. コンクリート塊、アスファルト・コンクリート塊、建設発生土は発生場所で直接ダンプトラックに積み込み、再資源化施設および受け入れ地に搬出する。
  3. シールドマシン解体時に発生する廃油はドラム缶で収集し、再資源化施設に搬出する。
  4. 新規入場者教育および集合教育で作業員全員に分別方法の教育訓練を実施するとともに、社員の点検・指導により分別収集を徹底している。

(4)排出状況の管理
 廃棄物処理法の改正により、本年4月から排出事業者がマニフェストを用いて最終処分(再生も含む)終了を確認することが義務付けられた。同社ではいちはやく、法改正に対応したマニフェスト管理を行うための「建設系廃棄物マニフェスト管理システム」を構築して運用している。
 本システムはマニフェスト発行後60日を過ぎてもD票、E票が回収されない場合、パソコン画面上に警告を出す仕組みになっている。また、廃棄物の総排出量を自動計算する。さらに作業所での管理状況はネットワークを用いてサーバーに集積され、排出状況や適正処理状況が一元管理できる。

(注)流動化処理土:土砂に大量の水を含む泥水(または水)と固化材を加えて混練することにより、流動化させた安定処理土。狭小空間や締固めが困難な箇所などの埋め戻し・充填に効果的。

工事概要

工事名称 :葛飾区西水元四丁目~足立区六木一丁目地先間配水本管(800mm)用
トンネル築造工事
工事場所 :葛飾区西水元四丁目1番地先~足立区六木一丁目5番地先
発注者 :東京都水道局
施工者 :戸田建設(株)
工事内容 :(泥水式シールド工法)トンネル延長:577.8m
土被り:24.58~28.29m
土質:砂混じりシルト
シールド機外径:φ2,530mm
セグメント内径:φ2,000mm
工期 :2000年3月23日~2001年9月4日

 
写真-1  分別収集ヤード        写真-2  濃縮サイクロン

以上