フルPC工法の採用により高品質で工期短縮を実現
2001年8月23日
戸田建設(株)(社長:戸田守ニ)は、千葉県松戸市で品質管理・保証体制の国際規格であるISO(国際標準化機構)9000シリーズによる品質管理体制のもと、当社独自の高度化技術である超高層RC造プレキャスト複合化工法(TO-HRPC工法)を採用した超高層集合住宅が上棟を迎えた。設計施工では10棟目となる。
建設地は、JR常磐線松戸駅東口の駅前商店街に位置し、背面に高低差20mの丘陵、左右は商業施設や共同住宅が隣接していて、唯一の搬入路となる市道が正面に位置している。このように、当該建築物は斜面を垂直に切り崩した敷地に建設されている。
建築計画としては、低層部は店舗・事務所、地下が駐車場、5階以上が共同住宅という複合用途の建築物で、住宅の居室部分は耐震壁がなく、小梁のない一枚スラブを採用しているため、住戸の割り付けが自由にでき、梁型が出ない居住性の高いすっきりとした空間を確保した計画となっている。
構造計画では、高強度材料の使用と部材のプレキャスト化により、超高層建築物としての耐震安全性の確保とともに、高品質で施工の省力化を図った計画となっている。特に当該建築物は斜面を垂直に切り崩した敷地に建設されているので、土圧を受けるため、総高さ28.5mの擁壁を設置している。斜面上からの非常に大きな偏土圧はこの擁壁で抵抗させ、本体のマッシブな地下躯体を介して、直接基礎にて処理する計画となっている。
また、上部構造では設計基準強度54N/m㎡の高強度コンクリートとSD490の高強度鉄筋を用いることにより、構造躯体断面の統一化・スリム化を行い、高品質でかつ躯体コストの低減が実現された。
TO-HRPC工法は、柱・大梁・床スラブ・バルコニーなどをプレキャスト部材として工場で製作し、これを作業所で組み立てて構造体を形成する工法で、品質の向上、大幅な工期の短縮が可能となる。当作業所では、この工法を採用することで、基準階を5日サイクル工程で施工した。また、高さ28.5mの擁壁を施工するために最大で32m掘削し、H形鋼とSMWを組み合わせた2段式の仮設山留め壁を構築した。地下工事は14カ月続き、掘り出した土量は6万立方メートルにおよんだ。
ISO14001の導入を機に、地球環境の保全に対して設計から施工にいたるまで数々の対策を講じている。例えば、産業廃棄物を削減していくため、設計時には住戸のモジュール割の徹底と天井高の統一化を行った。また、作業所においては、分別収集を徹底しリサイクルを目指すとともに材料のプレカットを進め、作業所内のゴミの発生が極力低減した。
建物概要
建物名称 |
ライオンズステーションタワー松戸(新築工事) |
建築場所 |
千葉県松戸市松戸向山1142-1 |
建築主 |
(株)大京 |
設計監理 |
(株)中原建築設計事務所 戸田建設(株) |
施工 |
戸田建設(株) |
工期 |
1999年2月~2002年2月 |
建物用途 |
共同住宅(219戸)、店舗、事務所 |
敷地面積 |
4,256.54㎡ |
建築面積 |
2,589.66㎡ |
延床面積 |
27,901.93㎡ |
構造 |
基礎構造 : 直接基礎(ベタ基礎) 上部構造 : 鉄筋コンクリート造 外壁 : PC板およびALC板 |
規模 |
地上26階 地下2階 |
軒高 |
84.29m |
建物高さ |
84.89m |
階高 |
2.95m(基準階) |


