2002年4月18日
戸田建設(株)(社長:戸田守ニ)は、「モバイルパソコンを利用した建物診断ツール」;【“即”診断】を開発した。
最近建築物のストック重視の観点から、既存建物のリニューアル工事が増加している。リニューアル工事を受注するためには、事前の建物診断と報告、リニューアル提案というプロセスを踏むケースが多く、建物診断の成否がリニューアル工事受注のためのポイントとなる。
同社では、この建物診断の実施から報告までをいかに迅速に、また省力化できるかを追求したツールを開発した。
今回開発されたツールの大きな特徴として、以下の点があげられる。
- 診断者の主観に左右されず、標準化された診断報告書が作成できる。
- 建築診断(外壁、内装など)と、設備診断ツールを使うことにより、一人の担当者で実施できる。
- 標準化されたシステムにより、診断実施から約1週間で報告書作成が可能となる。
- 近年増加している不動産投資のための判断材料として、デューディリジェンスレポート(※)にも対応できる。
今回開発された建物診断ツールは、同社のイントラネットである「TC-NET」上での活用を前提としている。同社の施工実績データベースである「TIPデータベース」(略称TIP)との連携を図り、TIPから該当する建物の各種データ(所在地・用途・構造種類・規模など)を自動的にダウンロードすることが可能になった。
建物診断の現地に診断ツールをインストールしたモバイルパソコンを持ち込み、屋上・外壁・内装・外構・設備に分かれたチェックシートに基づいて劣化度の判定を行い、モバイルパソコンに直接入力を行う。
現地での診断データを持ち帰り、会社内のパソコンに診断データを移して、デジタルカメラで撮影した画像データや図面データを加工して最終的な報告書を作成する。
最終的な診断データはすべて電子化され、会社内の「診断データベース」に一元化され蓄積する。
診断ツールの特徴としては、トップ画面(図-2)の左半分【データ入力シート】の各項目を入力していけば、自動的に診断報告書が作成できる簡便性にある。
【データ入力シート】に記入したあと、【データ出力シート】で報告書の書式を確認することができる。
外壁チェックシート(図-3)は、画面上でチェックを入れることにより、入力するシステムになっているので、診断の現地にモバイルパソコンを持ち込んで、直接入力することが可能となった。また、同社独自のノウハウを組み込んだシステムにより、各項目の劣化度を総合的に判断して詳細診断や補修工事の要否を決定するロジックとなっている。これによって、診断者の技量に関わらず、標準的な判定が下せるようなシステムが完成した。
※デューディリジェンスレポート:不動産の売買や証券化において、投資対象としての建物の価値を適正に評価するために第3者が作成する報告書。このレポートには建築・設備診断、中長期修繕更新費用、環境リスク、地震リスクの算定等の内容が含まれる。

