2002年5月7日

 戸田建設(株)(社長:戸田守二)は、解体工事から発生する廃石こうボードから分別排出される石こう粉の再利用先として潜在受け入れ量の多いセメント業界に着目し、セメントメーカー、石こうボードメーカー、産業廃棄物処理会社からなる「廃石こうリサイクル研究会」を昨年1月に発足させた。本研究会では、廃石こう紛の再資源化への研究開発を行ってきたが、このたび、1年余りの本研究会の活動成果としてセメント混合材として利用可能との結論を得た。

 本研究会では、ボードメーカーより石こうボードに関する情報を得て、実際の解体現場から排出された石こうボードを産業廃棄物処理会社で分別・粉砕した、石こう紛を用いてセメントメーカーの実験室で予備試験と実機プラントによる実験を繰り返し実施してきた。その結果、セメント混合材である排煙脱硫石こうの一部を廃石こうボード紛で代替可能であることの結論を得た。これにより、現場、産業廃棄物処理会社、およびセメントメーカーからなる資源循環ルートの目処がたった。

 解体改修現場から排出される廃石こうボードは、仕上げ材と接着されて複合廃材になって排出されるが、仕上げ材を分離した後に、石こうボードは中間処理業者で石こう紛と紙に分離する。今回の研究会参加会社(東明興業(株)、高俊興業(株))は、セメントメーカーのスペックに適合する廃石こう紛が排出可能になり、セメントメーカーではまず、200t/月の廃石こう紛の受け入れ体制で始め、当面1,000t/月の事業化を検討している。今後、廃石こう紛の納入ルートの拡大に伴い処理能力の増大を図る計画である。

 廃石こうボードは解体工事で年間100万t程度排出され、ほぼ全量が埋めたて処分されている。解体工事で発生する廃石こうボードは岩綿吸音板やクロスなど仕上げ材が接着されている複合板であり、排出量は今後も増加することは確実である。戸田建設(株)では、排出される複合板を仕上げ材と石こうボードに分別する装置をすでに開発しており、分別装置の普及とともに今回の研究会の成果としての廃石こうボード再資源化ルートを積極的に活用し循環型社会に寄与していく。なお、今回の研究成果は本年度の建築学会大会で発表の予定である。

廃石こうボードのリサイクルルート

以上