2002年11月28日

 戸田建設(株)(社長:戸田守ニ)は、集合住宅のキッチンに設置されるディスポーザの騒音・振動を大幅に低減する新型防振装置を開発した。現在建設中の分譲マンション(2物件、計2,105戸)への採用を決定するなど、ディスポーザによる「生ごみリサイクルシステム」のさらなる展開を図ってゆく。

 同社開発による「生ごみリサイクルシステム」は、家庭のキッチン廻りから発生する生ごみを、ディスポーザを利用して自動処理するもので、生ごみの焼却や埋設によらない処理という意味での環境保全性や、生ごみが発生したらすぐ処理できる(一時保管やごみ出しが不要)などの利便性が評価されて都市部を主とした集合住宅などでの採用が増加している。

 一方、最近の集合住宅においては、静粛性などの居住性能向上への要望が高く、ディスポーザが稼動時に発する騒音・振動への対策が必要とされており、特に、振動に関しては、建物の躯体を伝わって隣住戸や直下住戸に影響する躯体伝搬騒音ともなることから、有効な防振装置が必要とされていた。

 今回開発された新型防振装置は、キッチンの流し台天板にディスポーザを取り付ける部分(マウント)の新たな防振装置である。従来のマウントは、防振ダンパ部にゴムを使用しているが、新型では、圧縮コイルばねを主体にした装置としている。

 防振マウント及び防振トラップの騒音・振動の測定は、総プロ標準生ごみ(※1)と唐揚手羽元骨5本の2種類の試験ごみを用いて、3階建RC壁構造の集合住宅キッチン(※2)にて行った。測定では、騒音と振動を6点同時にデータレコーダに収録し、後日再生して分析した。

 今回開発した新型防振装置により、振動源と流し台との絶縁状態は大きくなり、隣住戸・直下住戸などの他住戸に及ぼす騒音・振動は無視できるレベルにまで大幅に低減された。
 本システムにより、静粛性といった良好な音環境を保った上でのディスポーザシステムの利便性の活用が可能となる。

測定結果の要点として、
新型マウントによる効果は、

  1. ディスポーザを設置したキッチンでの騒音レベルは従来品と比べて10dB程度低減している。
  2. 隣住戸・直下住戸では暗騒音21~22dBAに対して、ディスポーザ稼動時で23dBAであり、聴感ではほとんど感知できない状態である。
  3. 振動加速度のオーバーオールレベルは、標準ごみ・手羽骨とも、キッチンユニット天板で15dB、背後壁で13~14dB、近傍スラブで5~7dBの効果がみられ、騒音と同様、従来品に比べて大きな減衰が得られている。

*1)総プロ標準生ごみ:
 旧建設省総合技術開発プロジェクト「ディスポーザによる生ごみリサイクルシステムの開発」において、ディスポーザシステムの1回の流下実験に使用する生ごみの組成および質量を定めたもので、野菜類、果実類、魚、米飯などを含み、標準質量250g。 *2)音源住戸のスラブは普通コンクリート厚さ280㎜、戸境壁は普通コンクリート厚さ180㎜である。また、キッチンユニットは天板がステンレス製の標準タイプのものである。

生ごみリサイクルシステムのディスポーザ

以上