「廃棄物焼却施設の解体実施要領」の策定と展開
2003年3月24日
戸田建設(株)(社長:戸田守二)は、このほど「廃棄物焼却施設の解体実施要領」を策定・展開した。これは、焼却施設の解体工事をおこなう場合の同社独自の施工管理基準、ダイオキシン類検査標準を設けるとともに、解体施工マニュアルなどから構成されており、今後、清掃工場解体工事などの適用現場に展開し、この解体実施要領により施工をおこなうことで、安全で確実なダイオキシン類の処分と解体をおこなうことを目指している。
2000年1月に施行された「ダイオキシン類対策特別措置法」により、環境基準に満たない清掃工場は、休止または解体されることとなり、その数は、全国の自治体所有分だけでも900炉になるとみられている。大気排出基準が2002年12月に、また水質排出基準が2003年1月に猶予期間がそれぞれ切れることに伴い、補助金の増額も見込まれる2004年度以降に、多くの清掃工場の解体工事が発注される見込みである。この市場規模は1兆円といわれており、現在は、新しい基準にのっとった新炉の建設が一段落し、今後は旧施設の解体が進むとみられている。
このダイオキシン類の含まれる施設の解体には厚生労働省から「廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策要綱」(基発401号の2)と「廃棄物焼却施設解体作業マニュアル」が出されている。しかし、これらが出された時点ではダイオキシン類のある施設解体の実績が少なかったこともあり、守らなくてはならない最低の基準と解体工法、安全施設については示されているが、内容的には現実に則さない点があった。そこで同社では、解体施設の周辺住民の安全と、社会環境全体への配慮、作業員の安全を目的として清掃工場などの解体工事を担当することになった社内の現場担当員用として「廃棄物焼却施設の解体実施要領」を策定した。
この解体実施要領の内容は、大きく次の7項目によって構成されている。1.施工管理基準 2.ダイオキシン類の計測方法 3.実施計画 4.解体施工マニュアル 5.労働災害防止対策 6.周辺環境に対する配慮 7.廃棄物の処理水に含まれるダイオキシン濃度は最終の下水放流基準(10pg-TEQ/L)※を定めているが、施工中における基準は設けられていないため、作業員および周辺への環境が考慮されていない。同社では、施工中の除染工事における排水の再利用の水質基準も設け、常にモニタリングを行い、その状況に応じた作業員の安全管理も規定している。この施工中の水の管理も行うことにより、除染された部材(プラントの鋼材など)のリサイクル時の品質、安全性を高めている。
除染後のコンクリートや耐火レンガの含有ダイオキシン類濃度については、その測定方法について確定した方法はないが、同社の確立した測定方法により計測分析し、施工管理を行って行く。
解体工法については、廃棄物焼却施設解体工事の未経験者でもその解体物件にあった工法を選定できるようになっており、ダイオキシン類を外部に出さない具体的な方法、納まり、材料についても策定されている。
※pg-TEQ/L:水1リットル中に含まれるダイオキシン類の毒性など、量の単位 pg(ピコグラム)=10マイナス12乗g

「廃棄物焼却施設の解体実施要領」
