2003年10月8日

全国662工場で製造・出荷が可能となり工事着手時期を大幅に短縮

 戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、建築工事に使用する高強度コンクリートの製造・品質管理システムについて、このほど建築基準法第37条に基づく国土交通大臣の材料認定をゼネコン単独で取得した。

 同認定では、全国662個所の生コン工場の施設を使用し、同社で確立したシステムに従って製造・品質管理を行う。これにより、コンクリートの品質向上を図るとともに、従来は高強度コンクリートを使用する建物を建設するたびに必要だった認定取得のための手続きが不要になり、工事着手時期を3~4ヶ月短縮することが可能となった。

 建築基準法では、同37条において40N/mm2を超える高強度コンクリートを建築物に使用する場合には、建築材料としての国土交通大臣の認定を取得するよう定めている。通常こうした高強度コンクリートの大臣認定の取得には3つの形態がある。1つは生コン工場単独での認定、もう1つは生コン会社とゼネコンの連名での認定、そしてゼネコン単独での認定である。生コン工場単独での認定は、生コン工場が高強度コンクリートの製造・品質管理を行う形態で、大阪を中心とする一部の地域で行われているが、全国的にはまだ認定工場が少ない。生コン会社とゼネコンの連名での認定は、両者が共同して製造・品質管理を行う形態で、現在最も一般的となっている。

 このたび同社が取得したゼネコン単独での認定は、ゼネコンが高強度コンクリートの製造・品質管理を一貫して行う形態で、全国規模で実施したものはまだ1例しかない。こうした大臣認定は、いずれの形態での取得においても、まず公正な第三者機関において性能評価を受け、その後に国土交通省にて大臣認定を取得するという2つの手続きが必要であり、合わせて3~4ヶ月の期間を要する。このため、工事物件が発注されてから手続きを開始すると、工事工程を遅延させる要因になっていた。

 今回大臣認定を取得したシステムでは、過去の取引実績などを基に全国から選定された生コン工場のうち、システム要求条件に合致すると認められた662工場から高強度コンクリートを製造・出荷する。それらは、さらに製造実績、使用材料、工場設備などによりA、B、Cの3つのランクに分けられており、工場のランクごとに、出荷できるコンクリート強度の上限が設定(設計基準強度でAランク60N/mm2、Bランク48N/mm2、Cランク39N/mm2)されている。また、出荷するコンクリート強度のレベルにより、原材料やコンクリート製品の品質基準値も段階的に厳しく設定されている。この高強度コンクリートの製造・出荷には、同社の専門の技術者が生コン工場を指導し、システムの適正な運用を行う。使用できるセメントは普通ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、ハイフローセメントで、662箇所の製造工場は全国47都道府県すべてを網羅しており、広範囲のニーズ・地域に対応できる。

 建築工事においては、超高層マンションの工事物件などで高強度コンクリートの採用が増加しており、工事物件が発生した場合には、このシステムで選定されている工場から高強度コンクリートを出荷することにより、新たに生コン工場を選定して認定手続きを行う従来の方法に比べて、工事着手を早めることができる。同社では、このような品質向上と早期着手のメリットを事業者に提示し、受注拡大に積極的に活用したいとしている。

以上