2004年8月20日
戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、佐賀県佐賀市の巨勢川調整池機場新設工事(発注者 国土交通省九州地方整備局)において、監督者である佐賀河川総合開発工事事務所(久保田・前建設監督官、現佐賀国道事務所監督官)の指導のもと、ペーパーレスによる検査と電子媒体よる完成図書の納品を行った。当工事は電子納品対象工事(2001年度請負金額3億円以上の工事)であり、日常の管理は全て電子データで整理し、全ての検査(計6回)は電子媒体を用いて実施し、完成図書は5枚のCD-ROMで電子納品を行った。当工事では電子ファイルの管理で一元管理ソフト(DocuWorks)を利用したことが特徴であり、電子納品と工事検査に大きな威力を発揮した。日常の業務には、施工管理データ(施工計画書、打合せ簿、出来高管理、品質管理、出来型管理など)、図面、工事写真、カタログなどの紙媒体を電子データとして取り扱うために様々なソフトのファイルが混在している。これに対して一元管理ソフトによりイメージファイルとして様々なソフトのファイルを電子化したことにより、一括管理を可能とした。

図―1 作業所内システム構成

図―2 施工管理データの流れ
監督者との書類のやりとり(協議、指示、承諾、提出、報告など)は、各担当者同士が電子メールで行い、決定書類になった時点でデータ管理者がサーバーに保存を行った。これによって、電子納品用ファイルの作成、伝達、保管が一つのアプリケーションソフト(一元管理ソフト)を起動するだけで済み、ファイル管理の作業効率が20%程度向上した。ペーパーレスによる検査では、一元管理ソフトにより「土木工事施工管理の手引き」に基づいたフォルダに日々の施工管理データを展開し、デジタルデータで検査を行った。具体的には3台のパソコンを接続し検査用フォルダを閲覧できるようにした。検査書類をスムーズに閲覧できるように、主な書類と関連する写真など、資料を2台のプロジェクタを用いて投影した。検査官自らがパソコンを操作することで、検査書類を閲覧することができ、的確な質疑応答ができるようになった。また、検査書類をわかりやすく一元管理ソフト上で整理することで、発注者から施工内容を検査官にアピールすることができた。ペーパーレス検査は初回ということもあり、不慣れな点もあったが、今後の検査のあり方として検査官、受注者ともに好評であった。

図―3 工事検査時のシステム構成
最終成果品は、国土交通省の「工事完成図書の電子納品要領(案)」にそったフォルダ構成にし、電子納品支援ソフトを用いて、それぞれのファイルに情報をもたせて整理した。日々の施工管理データを一元管理ソフトにより作成していたので、検査用データをそのまま電子納品提出用データとして使用でき、業務の効率化が図れた。なお、最終成果品は打合せ簿、図面、写真ファイルなど約800ファイルをCD-ROM5枚に収納し提出した。また、完成後の保存書類は全て電子媒体としたため大幅な資料の削減になった。
(*)一元管理ソフト:文章、表、図面、写真等をイメージに変換し、一つのファイルとすることができるソフト
工事概要
| 工事名称 | 巨勢川調整池機場新設工事 |
| 工事場所 | 佐賀県佐賀市金立町大字千布地先 |
| 発注者 | 国土交通省九州地方整備局 |
| 施工者 | 戸田建設 |
| 機場概要 | 排水能力26t/sec |
| 工事概要 | 河川土工 掘削運搬87,990m3 土質改良48,760m3 埋戻し148,263m3 既製杭工 鋼管杭 φ700mm L=32m 160本、φ600mm L=8m 255本 機場本体工 コンクリート4,414m3 取付水路本体工 コンクリート5,245m3 流入水路本体工 コンクリート7,836m3 |
| 工 期 | 2001年9月20日~2004年3月30日 |
