2004年9月3日
戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、建物の解体・改修現場から発生する天井廃材を分別して得られる岩綿(ロックウール)を再資源化し、それを配合した植物栽培用培土(リサイクル岩綿配合培土)をニチアス(株)(社長:田中勇)と2002年に開発しているが、このたび、この培土を用いた薄層屋上緑化システムを開発した。この緑化システムは、薄い土厚(30mm~50mm)で、芝やセダムの植栽が可能な軽量なシステムであり、ほぼ同等の性能を有する従来システムと比較して約15~20%のコストダウンを図っている。
リサイクル岩綿配合培土は、天井廃材(石膏ボードと岩綿吸音板の複合廃材)を同社が開発したボード分別装置(TO-BOSSE 特許第3516904号)で分別し、分別した岩綿を植物の栽培に適するように、ピートモスなどの有機資材に効果的な割合で配合したものである。培土の特徴としては、乾物比重が0.18と非常に軽量であること、培土容積の約60%の水分を含むことができ保水性に優れることなどが挙げられる。また、岩綿(ロックウール)は石綿(アスベスト)とは全く異なるものであり、本来安全性に問題はなく、リサイクルの過程においても製造ロットごとに組成成分、溶出液分析を行って品質の確認を実施している。
同社はこれまでリサイクル岩綿配合培土による芝と、セダムの生育試験を実施してきており、今回その結果を踏まえてリサイクル岩綿配合培土利用による屋上緑化シリーズとして、芝とセダムの薄層屋上緑化システムを開発した。芝システムの緑化基盤は、リサイクル岩綿配合培土と不織布、保水パネルで構成され、湿潤状態で1m2あたり約45kgと軽量である(培土厚30mmの場合)。セダム緑化システムの緑化基盤は、リサイクル岩綿配合培土と火山礫、川砂、ボックス(400×400×50)で構成されるタイプと、リサイクル岩綿配合培土と硬質ウレタン、廃ガラス、ボックス(400×400×50)で構成されるタイプがあり、後者は1m2あたり約18kgと非常に軽量である。現場にはセダムを植えたユニットとして搬入し、施工する。
天井複合廃材は従来、分別・減量が難しく、管理型処分場で処理されていたが、同社は分別装置の実用化により、まず植物栽培用培土への利用の道を開き、今回の開発でその屋上緑化へのリサイクルルートを確立したことになる。なお、近々、同社設計施工建物の屋上に芝システムを施工する予定である。

芝緑化システム

セダム緑化システム
