2004年10月6日

 戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、「携帯情報端末を利用した住戸工程内検査システム」を開発し、作業所への展開を開始した。

 同社においてマンション工事は超高層RC住宅などを中心として施工実績も多く、また、顧客要求の多様化もあって、一層高いレベルでの品質管理が必要となってきている。同社ではこのような状況の中で高品質な施工を維持するため、マンション工事における検査体制の標準化、即ち戸田式「マンション品質管理システム」の構築を行い、運用を図っている。

 「住戸工程内検査システム」は、この「マンション品質管理システム」の一環に位置づけされるもので、「住戸工程内検査」※に携帯情報端末(シャープ ザウルス)、デジタルカメラを用いることにより、検査業務を効率化するツールである。

 ※施工段階における住戸部分の躯体、仕上げおよび設備工事の施工が進むと見えなくなる部分に対して、次工程への引渡しを許可する全住戸対象の検査

 システムの特徴は携帯情報端末を使って検査を行い、デジタルカメラで撮影した検査状況写真と併せて検査記録帳票を自動で作成できるようにしたシステムで、膨大な量の検査状況写真の整理、帳票の作成作業を大幅に効率化するとともに、品質管理レベルの均一化に大きく貢献できる。

 主な機能としては住戸工程内検査システムは次のような機能を有している。
(1)現場に合わせた品質検査項目を設定する機能
(2)携帯情報端末による検査機能
(3)検査データと写真データの自動関連づけ機能
(4)不具合箇所の修正作業指示書作成機能
(5)手書きによる検査のための帳票出力機能

 それぞれの機能の概略は
(1)現場に合わせた品質検査項目を設定する機能「住戸工程内検査システム」では、「マンション品質管理システム」で定められている工程内検査項目と合否判定基準が標準装備されており、これらを使って直ぐにでも検査が出来るようになっているが、自現場に合わせて工程内検査項目を増減したり、合否判定基準をより厳しく設定することもできる。この機能はパソコン上で表計算ソフトを使って、簡単に設定出来る仕組みになっている。

(2)携帯情報端末による検査機能検査項目について、現地で合否判定基準を満たしているかの検査を行い、その合否、実測値などを、携帯情報端末を使って記録する機能である。画面に表示される図面上で現在位置をペンタッチして検査場所を記録し、検査項目はプルダウンメニューから選択する。また、検査項目ごとに定められた合否判定基準、参考図を見ながら検査結果を記録出来るようにしており、確実性の高い検査が行えるようになっている。

(3)検査データと写真データの自動関連づけ機能現地での検査時には検査内容の記録とともに状況写真を撮ることで、検査結果の信頼性を高めている。特に住戸部分の躯体は、工事が進むと確認できなくなるため、写真の重要度が高くなってくる。しかし、撮影した写真の枚数が多くなると、真の整理作業や写真を検査記録帳票に添付する作業に、非常に労力がかかってしまう。本システムではこれらの労力を削減するため、現地での検査データと、撮影した写真を自動で関連づけをする機能を有している。この機能により、検査記録帳票の作成が自動化され、帳票作成業務を大幅に削減することができる。

(4)不具合箇所の修正作業指示書作成機能検査箇所が合否判定基準を満たしていない場合は、以前開発した「仕上検査システム」と連携し、続けて不具合内容、是正内容などを入力できるようにしている。入力した不具合、是正内容を基に、協力会社ごとの修正作業指示書が作成できる。

(5)手書きによる検査のための帳票出力機能携帯情報端末による検査だけでなく、手書きによる検査を行う作業所のために、合否判定基準、住戸図面などを書き入れた状態の帳票フォーマットを出力できるようにしているが、この帳票を利用することで携帯情報端末を使わなくても、「マンション品質管理システム」に対応出来るようにしている。

 現在、同社では東京、関東支店などの現場で利用を開始しており、従来作業所ごとに異なっていた品質管理レベルの均一化に大きく寄与している。また、システムが保有する機能のうち、特に検査データと写真データの自動関連づけ機能は、検査後の写真整理、書類作成業務を大幅に効率化している。今後は大規模マンション工事を中心に全国的に展開していく予定です。


携帯情報端末検査画面


システムトップ画面(パソコン)


システム全体像

以上