2004年11月24日

 戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、神奈川県伊勢原市内に建つ地上14階地下1階建て鉄筋コンクリート造の大規模病院「東海大学医学部付属病院新病院」(建築主:(学)東海大学 延床面積69,142.23㎡ 803床)にTO-HIS構法(TOda High-performannce Isolation-System)による免震構造を採用し、2005年9月30日竣工に向け施工中である。年内の上棟を目指している。

 東海大学医学部付属病院は神奈川県西部における特定機能病院として、地域住民から大きな信頼を得ている。今回の新病院は医療情報ネットワークを核とした病院機能をより一層充実させた患者本位の病院となっている。また、新病院を大地震時に防災拠点として機能させるため、TO-HIS構法による免震構造を採用している。免震装置は基礎部に設けられており、弾性すべり支承30基、天然ゴム系積層ゴム138基、オイルダンパー30基で構成されている。

 使用した弾性すべり支承は戸田建設(株)が開発したもので、新病院ではすべり係数0.105のすべり材(PTFE材※1)を採用している。さらに天然ゴム系積層ゴムと減衰装置としてオイルダンパーを付加することで最適な免震効果を出している。震度6強の地震でのシミュレーション解析で、最大床応答加速度は低層部(B1~5階)の診察エリアで100gal(※2)程度,高層部(6~14階)の病床エリアで200gal程度と予測され、非免震建物の1/4以下の揺れに抑えられることを確認している。医療機器の転倒発生の目安となる300galを大きく下回り、大地震直後においても素早く医療活動を行うことを可能としている。

 戸田建設(株)のTO-HIS構法の免震建物は、今回の新病院を含め3物件(※3)ある。2004年9月に発生した和歌山沖地震で予想通りの挙動を示し、戸田建設(株)は免震性能の高さとシミュレーション技術に自信を深め、今後も得意とする医療施設を中心に積極的にTO-HIS構法を展開していく予定である。

脚注説明
※1:PTFE材:フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化))を示し、通常「テフロン材」と呼ばれるもの。
※2:加速度の単位を示し、読み方はガル。=cm/s2)
※3:他の2物件は、以下に示す物件である。

(1)ディーグラフォート横浜クルージングタワー
建設地:神奈川県横浜市
構造:RC造
規模:地上21階 地下-
延床面積:13,703㎡
免震システム(TO-HIS構法):弾性すべり支承3基、天然ゴム系積層ゴム20基、オイルダンパー10基
竣工:2004年3月
(2)ORE名古屋伏見ビル
建設地:愛知県名古屋市
構造:S造
規模:17,090㎡
延床面積:愛知県名古屋市
免震システム(TO-HIS構法):弾性すべり支承3基、天然ゴム系積層ゴム16基、オイルダンパー4基
竣工:2004年2月

工事概要

名称:東海大学医学部付属病院新病院
建築主:(学)東海大学
設計者:戸田建設株式会社
施工者:戸田・大成建設 共同企業体
建設場所:神奈川県伊勢原市下糟屋字上ノ台143
建物用途:病院【803床】
敷地面積:90,167.80㎡
建築面積:9,258.24㎡
延床面積:69,142.23㎡
基準階面積:2,807.56㎡
階数:地上14階 地下1階 塔屋3階
建物高さ:軒高 74.30m 最高高さ 75.20m
構造:鉄筋コンクリート造
基礎:杭頭部鋼管巻き場所打ちコンクリート拡底杭
免震システム(TO-HIS構法):弾性すべり支承30基、天然ゴム系積層ゴム138基、オイルダンパー30基
工期:2003年3月1日~2005年9月30日

2004年9月現在施工状況 南側上空より

弾性すべり支承設置状況

弾性すべり支承部位名称                弾性すべり支承開発実験状況

天然ゴム系積層ゴム設置状況

オイルダンパー設置状況

以上