2005年2月25日

 戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、TC-NET(戸田建設の社内ネットワーク)から利用できる建築ディテール図面のナレッジマネジメントデータベース「TC-ディテール」を構築し、運用を開始した。

 戸田建設は、他社に先駆け昭和30年より生産設計部門(発足時は現業製図課)を発足させ、実際の工事を行う前段階の施工図レベルでの充分な検討に特に力を入れてきた。結果として同社には、多数の標準詳細図集が充実しているが、特殊な事例での納まり詳細図など、すべてのディテールが網羅されている訳ではなく、各々の担当部門で分散されて保存されていた。最近では新材料を使った従来とは違う特殊なディテールが要求される事例が増えてきている。また、工期も短くなっており、納まり検討のスピードも要求されている。品質上の欠陥を発生させないためにも、そのような特殊なディテールをデータベース化することで、他物件で類似の材料を使用した納まりの検討に活用することが有効になっている。

 ベテランから見れば常識だとして、これまで標準図に載せていなかったものが重要な場合も少なくないため、個人の暗黙知を表出させることも目的としている。今回は、生産設計部門と設計部門によるチームを作り、過去に作成した数万件の設計図、施工図、および業者作成の製作図などの中から、建物の品質に影響を与えると思われるディテールを抽出して、分類、整理しデータベースに登録をした。第一弾としては、3000件のディテール図面を登録しスタートする。新たに設計または施工する物件においては、過去に施工した類似物件の事例を参考にして、効率的に納まりの検討に利用できるようになり、新たなディテールをデータ登録していくことで品質のスパイラルアップを図る。

 「TC-ディテール」のユーザーとしては、生産設計部門や設計部門がメインとなるが、工事部門や積算・購買・設備部門および営業部門での利用も想定している。登録されている納まり図のCADデータは、そのまま新たな物件の図面に貼り付けて再使用することも可能である。図面内に書き込まれた文字も検索できるので、検索が容易になっている。古い物件でCADデータがない図面の場合は、PDFファイルとしてデータ登録することとした。

 このシステムの目的は技術ノウハウの伝承とスパイラルアップおよび情報共有によるディテールの検討時間短縮、品質確保である。


図1 検索画面

 ・図面の検索方法が複数ある(キーワード検索、分類検索)
 ・サムネール画像も拡大縮小の操作ができる
 ・ファイル名をクリックすれば納まり図の拡大画面が表示される
 ・i-drop(アイドロップ)機能で、納まり図面をAutoCADの図面上にドラッグアンドドロップで貼り込める

 ※i-drop:オートデスクが提供しているインターネット上のホームページから図面をドラッグアンドドロップでダウンロードできるツール


図2 納まり図の拡大画面例

・画面の拡大・縮小・パンニングが可能

以上