コンクリートの品質保証管理システムを充実
2005年5月9日
西松建設(株)(社長:國澤幹雄)と戸田建設(株)(社長:加藤久郎)はコンクリート建築物の品質保証管理システムの一環として、現場で短時間に実施できるコンクリートの単位水量管理手法を共同研究開発し、実用化した。両社では、1999年10月の業務提携以来、5分野19テーマの共同研究開発を推進してきており、数多くの成果をあげてきた。本研究開発もその成果のひとつである。
このシステムは、単位容積質量法を活用するもので、
- セメントの種類や混和剤の種類が異なっても測定精度が変わらないこと
- 調合上の単位水量の多少にかかわらず測定精度が変わらないこと
- 気温やコンクリートの練り上がりから単位水量測定までの経過時間が測定精度に与える影響が少ないこと
- 調合上から単位水量を変化させても追従できること
- コンクリート試料採取から測定終了まで5分程度で済むこと
- 目標とした精度を満足すること
単位容積質量法は、コンクリートの単位容積質量と空気量を測定して、調合からの計算値との比較により単位水量を求める方法で、各材料の密度と空気量の誤差が測定結果に与える影響が大きいことから、レディーミクストコンクリート工場での試し練りで、各材料の密度を確認し、空気量の誤差を最小とするため、単位水量測定器での調合に合わせた骨材量での骨材修正係数の測定を行い、試し練りコンクリートの単位水量を測定して、その測定値が目標範囲にあることを確認することとしている。
適用に先立ち、両社の首都圏の作業所において、レディーミクストコンクリート4工場での現場実証実験を行っている。単位水量測定値の標準偏差は4工場とも4kg/m3程度とほぼ同じで、製造工場、コンクリートの打設時期や運搬時間の違いが単位水量測定精度に影響がなく、現場での単位水量測定方法として最適であることを検証している。また、工場でコンクリート製造に使用している各材料の種類やメーカーが異なっても、特に骨材に関しては、細骨材、粗骨材各1種類の単独使用から産地が異なる細骨材3種類、粗骨材2種類の混合使用した場合でも単位水量測定精度に影響しないことも検証している。現場での適用に当たっては、コンクリート試料の採取方法が、測定精度に与える影響が大きいことに着目し、生コン車からの採取から単位水量測定容器へ詰め終わりまでの手順を詳細に定めている。これらは、マニュアル化されており、測定者にかかわらず、短時間にコンクリートの単位水量を高精度で測定できる管理手法として確立し、両社のコンクリートの品質保証管理システムに加えている。
両社では、建築工事において、コンクリート品質保証管理システムにより高品質なコンクリートを提供できることを事業者に提示し、受注拡大に積極的に活用していく予定である。
