塔状構造物のコスト縮減工法を開発!
2005年9月13日
大きさの異なるPCブロックを階段状に繋げて尖塔型タワーを構築する新技術
日本ヒューム株式会社
戸田建設(株)(社長:加藤久郎)と日本ヒューム(株)(社長:高尾 重道)とは、プレキャストコンクリート部材を用いた塔状構造物の汎用的構築技術「STEPSタワー工法」(Sharp&Tall Elevate Pc―blokS )を共同開発した。基礎構造物の急速構築法として実績の豊富なプレキャストブロックによる大口径基礎工法を応用したものであり、今後、風力発電タワーなどの構築法として積極的に提案していく。
近年、地球温暖化などの環境問題がますます顕在化する中で、環境負荷の小さなクリーンエネルギーとして風力発電が注目されており、さらに発電コスト低減のため、風力発電装置の大型化が進んでいる。これまで、日本における風車のタワー部はほとんどが鋼製であったが、このような大型化ニーズに伴い、高剛性で耐久性に優れ、定期的なメンテナンスの不要なコンクリート製タワーが着目されている。しかしながら、場所打ちコンクリートによる従来の構築法では、現場での鉄筋・型枠の組立、コンクリートの打設・養生が必要なため、工期の短縮とコストの低減が大きな課題となっていた。
今回開発した工法は、コンクリート製風力発電タワーにおける従来の課題を解決するため、100N/mm2クラスの高強度コンクリート製プレキャストブロックを使用してタワー重量の軽量化を図り、これをPC鋼棒により緊張しながら積み重ねて完成させる構築法である。プレキャストブロックによる大口径基礎工法では通常同一断面で構造体を構築するが、塔状構造物の場合には上空にいくにしたがって構造上必要となる断面は小さくてよい。本工法の大きな特徴は、大きさの異なるプレキャストブロック同士を一体化できる調整ブロックを新たに考案し、階段状に尖塔型タワーを構築する構造を実現したことにある。この調整ブロックは、上下に接するそれぞれのプレキャストブロックを独立にPC鋼棒で固定することにより一体化を図る。プレキャストブロック工法におけるこのような可変断面の構築法を提供することにより、プレキャスト化による工期短縮効果を確保しながら、構築コスト縮減に目途をつけた。
高さ60m級の風力発電タワー10基を施工する場合、場所打ちコンクリートによる場合と比較して工期を約1/4、コストを約30%縮減できる。また鋼製タワーと比較しても、同程度の工期で施工でき、コストは約15%縮減できるため、鋼材費高騰によるコスト増を回避する工法として有効である。
戸田建設と日本ヒュームは、今後、本工法を積極的に提案し、工期短縮やコスト縮減を図れる工法として、風力発電事業のみならず各種塔状構造物の構築を支援していく考えだ。

