2005年9月14日

 戸田建設(株)(社長:加藤久郎)7月23日に発生した千葉県北西部の地震(マグニチュード6.0)の際に、同社施工の港区白金にある北里研究所病院(設計:日揮・戸田建設)での地震観測によって、免震効果を確認した。

 当病院は、北里柴三郎博士が明治26年に開設した土筆ガ岡養生園をその起源とし、現在110年を越える歴史を持つ病院で、平成11年に新築された地上11階地下2階、延床面積約25,000㎡、積層ゴム85基と鋼棒ダンパー42基・鉛ダンパー12基の合計54基のダンパーを、地上1階と地下1階との間に設置した大規模な免震構造である。この構造から、東京都災害時後方医療施設の指定を受け、また二次救急指定病院として地域に貢献している。

 今回の地震観測結果から、免震層を境に免震層下での最大水平加速度は南北方向で62.8ガル、東西方向で59.6ガルであったが、免震層上では、それぞれ18.3、29.1ガルとなっており、約1/3~1/2に低減されていることを確認した。また設計用解析モデルを用いたシミュレーション解析によれば、当病院が耐震構造で建設された場合、最上階の最大水平加速度は、202、181ガルであったと推定されるが、地震観測結果ではそれぞれ31.7、36.2ガルと、約1/6~1/5に低減されており、免震効果が遺憾なく発揮されていることを確認した。

 同社では2003年に発生した十勝沖地震の際にも釧路市に建設した免震建物で同様の免震効果を確認している。

 また今回の地震では、同社開発のハイブリッド制振装置を設置した搭状比(建物高さと幅の比)8の細高い超高層建物や内陸の軟弱地盤に建つ超高層RC集合住宅での地震記録も得ており、これらの地震観測記録を解析して、今後の免震構造、制振構造そして超高層RC構造の設計・施工技術にフィードバックするとともに、顧客への耐震安全性の説明を通して積極的に営業活動に活用していく予定である。

北里研究所病院の写真
免震効果を発揮した北里研究所病院
以上