2005年12月15日

 戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、青森県三沢市で三沢川第6号雨水幹線築造工事(戸田・柏崎JV 発注者三沢市)を施工している。当工事は、泥水式管周混合推進工法による長距離推進工事(L=501mのカーブ区間と、L=352m直線区間の2スパン)である。カーブ区間は、R=170,R=160,R=100,R=100の4ヶ所のカーブがあり、到達付近では、S字カーブとなっている。施工場所は、全幅員7.5m(車道幅員6.0m)の市道であり、推進部の土質はN値10~30のロームと細砂で構成され、土被りは4.8~7.0mとなっている。このような長距離、急曲線路線において特殊な滑材を用いることにより管の摩擦抵抗を軽減し、高い施工精度(基準高±15mm、中心線±35㎜)で推進を完了した。

全体平面図
全体平面図

 管周混合推進工法の特徴は、管周の地山と滑材を管周辺に多数配置された突起(2~3cm)により乱しながら攪拌混合することによって、推進管周囲の地山を2~3cmの厚さで均等にせん断抵抗の小さな土質に改良することにある。この改良された層(滑材混合層)で推進管を覆い、管周の摩擦抵抗力の減少を図ることで、長距離推進を可能にした工法であり、刃口、泥水式、土圧式などの推進工法に適用が可能である。

滑材注入模式図
滑材注入模式図

 当工事の特長として管周混合工法に加え、滑材に固形充填剤(主成分はアクリルポリマー、商品名はコンニャク充填剤タイプⅡ)を使用することで、さらに管周摩擦力の低減を図り、推力を計画推力の60%程度まで減じることができたことにある。固形充填剤は白色粉末で主成分は水溶性ポリマーであり、水と攪拌混合することで使用可能となる(pHは6.5~7.5)。施工に当り、数タイプの滑材の検討を行ったが、この滑材は、通常滑材に比べ、弾力強度が高く破壊されないため、確実に固形層を造り推進管と地山が接触しない。コンニャク充填剤は2~3mmの立方体ゼリー状の粒子であり、指で潰しても弾力性が保たれている。また、立方体ゼリー状の弾性体粒子が地山と面で接することから、推進管の動きに影響されず、なおかつ地山への溶け込みが少なく原位置から移動しない。このため推進管と地山の接触を防ぎ低推進力を長期間維持するという特徴をもっている。このように大口径、長距離推進工事に対して、適切な滑材を選定することにより、過大な推力増加もなく順調に推進を完了した。平成17年10月には推進工事を完了している。
同社では、本工事で培った経験を活かし、今後の推進工事の施工管理に反映させる予定である。

Φ2000mm 泥水加圧式掘進機
Φ2000mm 泥水加圧式掘進機

工事概要
工事名称三沢川第6号雨水幹線築造工事(松園町工区)
工事場所三沢市松園町一丁目地内
発注者三沢市
施工者戸田・柏崎特定建設工事共同企業体
工期平成16年11月2日~平成18年3月24日
工事内容発進立坑築造工  1ヶ所
ライナープレート 小判型 5.0×9.396m、深さ8.5m
泥水式管周混合推進工(Φ2000)
 L=853m(カーブ推進L=501m、L=352m、2スパン)
到達立坑築造工  1ヶ所
 鋼矢板式 4.8×5.2、深さ9.4m
中間立坑築造工  3ヶ所
 鋼矢板式 4.0×2.8、深さ8.5~9.9m
特殊人孔築造工  6ヶ所
付帯工 一式 

以上