近隣配慮型解体工法(NEOカッター工法)を開発
2006年8月23日
戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、近隣環境と調和を図る低騒音・低振動・短工期の近隣配慮型解体工法(NEOカッター工法)を開発した。本工法を用いることで、従来の油圧圧砕機と比較して、騒音で-12dB、振動で-14dB(計測距離10m)の低騒音、低振動施工が可能となった。これにより、都市部の地下工事では近隣に対する配慮から解体工事の稼働率が45%程度と低くなっているものを、80%程度まで高められると期待している。
この開発した工法は、0.2立方メートルクラスの重機本体に電動ウォールソーを専用アタッチメントを介して取り付けた機械を活用するものであり、この機械1台で床、壁、柱、梁などあらゆる部位の切断、解体が可能となった。今後、都市部での地下部解体工事を中心にこの工法を適用していく予定である。
■開発の背景
地下外壁の裏面には山留壁や土があり、地上部解体で使用している油圧圧砕機の爪がかからないため使用ができなかった。そのため、通常では建物内部側から油圧式ジャイアントブレーカーで鉄筋コンクリートを突っついて破壊し解体をしている。この油圧式ジャイアントブレーカーを使用すると大きな騒音・振動が発生し、近隣からクレームがきて解体作業の時間が制限され、稼働率が45%と低い状況となっている。また地下の解体では、作業空間に切梁や支柱があるため、大型の重機を入れることができず、さらに施工能率が低下している状況である。今後、都市部で地下のある建物の解体工事の増加が見込まれるため、解決しなければならない問題であった。
■主な特徴と仕様
専用アタッチメントは旋回装置、首振装置、伸縮装置、レール、電動ウォールソー、安全装置から構成されている。(図-1参照)
掘削機用重機に専用アタッチメントを取り付け、無足場で地下外壁の解体を行う。解体方法は、外壁、柱、梁などの鉄筋コンクリートをレールに沿って2mごとに切断し、それを縦方向・横方向に切断して、ブロック化をして解体を行う。なお、専用アタッチメントは解体対象物に押し付けることで固定をするため、その押し付け力が足らず、レールがずれるなどして、ブレードの回転が不安定になる可能性がある。その対策として、一定の押し付け力に達するまでは電動ウォールソーに電気が供給されずに、稼働しない安全システムとした。
特徴
①.騒音80dB以下、 振動52dB以下(距離10mの位置で計測)
②.施工能率は小型ジャイアントブレーカーの倍
③.本体重機は0.2立方メートルクラスの小型重機であるため、狭い地下工事にも適用可能
④.押し付け力を感知し、ウォールソーの電源をコントロールする安全システム
仕様
①.重量:5400kg(専用アタッチメント350kg)
②.専用アタッチメントの大きさ:全長2.3m×全巾0.89m×1.38m
③.先端旋回角度:左右各200度
④.先端首振角度:左右各45度㎝)。可変式

図-1.システム構成説明図

写真-1.梁の切断状況

写真-2.切断操作コントローラ
