2006年10月4日

戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、自社開発の耐震補強工法「鋼管コッター工法」を、戸田建設以外の建設会社でも施工できるように、本年10月10日付けでオープン化(注1)することを決定した。

「鋼管コッター工法」は、これまでの耐震補強工事に数多く使用されていた「あと施工アンカー」に替え、既存躯体のかぶり部分に円筒状に溝を掘り鋼管を挿入する工法で、従来、施工の際に大きな問題であった「騒音」や「振動」の発生を抑え、「粉塵」も発生させない環境に配慮した工法である。
また、他の工法に比べても低コストでの施工が可能な優れた耐震補強工法である。

本工法は2003年に建築技術性能証明を取得し、それ以降多くの実績を重ねており、戸田建設設計の耐震補強工事の標準仕様になっている。しかし、本工法は戸田建設独自の特許工法(注2)であるため、これまでは公共工事で採用する場合は、受注後VEなどによる設計変更を行っていた。

現在、学校や病院の耐震化が遅れており早急な耐震補強促進が望まれている。例えば、防災拠点に指定されている公共施設の内、学校施設の未耐震化棟数は約6万棟にのぼっている。
地方自治体の管轄するこれらの耐震補強工事は、会社規模に対する工事金額の制限が設けられており、多くの場合戸田建設自らが受注することはできない。地方自治体の担当者からは、地元の建設会社でも施工できるようにして欲しいとの要請も出ていた。

このような状況を踏まえ、戸田建設は、公共建築物の耐震補強促進の一助となるべく、鋼管コッター工法のオープン化に踏み切った。
オープン化にあたっては、設計事務所に対する講習会や設計指導のための指針を準備し、鋼管コッター工事の専門施工会社を育成してきた。本工法の認定済専門施工会社は現在6社で全国をカバーしているが、逐次増やしていく予定である。
今回のオープン化は、鉄筋コンクリート耐震壁に限定するとしているが、今後、鉄骨ブレースによる耐震補強やその他の応用工事などにも対象範囲を広げていく予定である。

(注1) オープン化:自社技術を自社による施工に限定せず、他社による施工も容認すること。
(注2) 特許工法:特許権は「独占排他権」であるため、他人が特許権者(戸田建設)の承諾を得ずに実施することは出来ない。

「鋼管コッター工法」の特長

  • 低振動・低騒音・無粉塵の環境配慮型耐震補強工法
  • 仕上げモルタルの撤去工事が不要
  • 既存躯体の鉄筋を傷つけない(定着深さは、鉄筋のかぶり厚以下でOK)
  • 既存建物がSRC造の場合でも、鉄骨の影響を受けずに施工可能
  • 他の工法に比べて短工期で施工可能
  • 学校・病院・ホテル・精密工場など、静かな環境で建物を使いながらの工事に最適

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鋼管コッター施工手順

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鋼管コッター工法適用例(耐震壁増設)

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以上