2006年11月20日
戸田建設(株) (社長:加藤久郎)は、東日本高速道路(株)(NEXCO東日本) 発注の北関東自動車道岩瀬トンネル東工事において、先般開発した「繊維補強 覆工コンクリート」を初めて適用し、高い品質と良好な施工性が得られること を確認しました。
「繊維補強覆工コンクリート」は、新しいポリプロピレン短繊維(繊維名:シ ムロック特許出願済み資料1参照)を混入することで、曲げ靱性を高めて 剥落防止性能を向上させ、耐荷力および耐久性の強化・保持、また、ひび割れ 発生抑制を目的として開発した技術です。
戸田建設(株)と西松建設(株)は、1999 年10 月の業務提携以来、共同研究テー マの一つとして、コンクリート構造物の高品質化・長寿命化を目的とした各種 技術を開発しており、その一環として本技術を共同開発しました。 今回、本技術を適用した工事は、NEXCO東日本発注の北関東自動車道岩瀬 トンネル東工事(戸田建設ほか2社の共同企業体)であり、本線非常駐車帯の 一部と避難連絡坑に適用しました(資料2参照)。
開発した「繊維補強覆工コンクリート」は、旧日本道路公団【トンネル施工管 理要領(繊維補強覆工コンクリート編)】に規定される各種性能試験を実施し、 本年5 月にNEXCO中日本中央研究所へ試験結果を提出・受理された技術で あり、実工事への適用は初めてとなります。
シムロックは、コンクリートとの付着強度向上を目的として、繊維断面形状を 十字型にし、延長方向にはエンボス加工(凹凸加工)を施しています(換算直 径0.7mm 長さ40mm)。この繊維をフレッシュコンクリートに0.3vol%混入し、 攪拌・打設します。この結果、本工事の品質管理試験において、曲げ靭性係数 は平均で1.8 N/mm 2 となり、前述したトンネル施工管理要領に規定される曲げ 靭性1.4N/mm 2 を安定して上回りました。また、専用の投入機を使用することで、 均一に繊維が分散し、ファイバーボール等の発生がないことを確認しました。
現在、戸田建設(株)では第二東名高速道路の大断面トンネル覆工への適用を 検討中で、今後もNEXCOをはじめ、国土交通省、地方自治体、各鉄道会社 等の発注側各企業者へ積極的な技術提案・営業展開し、実工事への適用を推進 する予定です。また、トンネル覆工コンクリートにとどまらず、コンクリート 片剥落防止対策の1つとして各種土木構造物や建築構造物への適用も視野に入 れて、技術提案・営業展開を図っていきます。
資料1

(a)繊維の形状 (b)繊維の断面
資料2

(a)本線打設状況 (b)避難連絡坑打設状況
