2007年4月24日
千代田化工建設(株)、戸田建設(株)は、現在施工中の「コニカミノルタオプト(株)L-5 工場建設工事」において、戸田建設(株)、西松建設(株)が共同開発した制震天井システム TN-CDS(Ceiling-Control Device System)工法を採用しています。
建設地は神戸市西区の西神工業団地内にあり、千代田化工建設(株)が設計施工監理全般を、建築の施工を戸田建設(株)が担当しています。コニカミノルタオプト(株)L-5 工場 は主架構を制震構造として十分な耐震性能を確保することに加え、重要なエリアの天井に本工法を採用し、天井落下等による二次災害の防止が図られています。コニカミ ノルタオプト(株)L-5 工場は主架構の制震化と制震天井を併用することで、非常に高い耐震安全性を実現した工場と言えます。
制震天井システム(TN-CDS)工法は、建築物の制震デバイスとして実績のある粘弾性体ダンパー(制震デバイス)を壁と天井の間に設置することで、地震時の天井の 揺れを低減し、天井の破損、落下および天井の取り付く壁の破損を防止します。(図―1,2,3 参照)

図-1 制震天井断面図
図―2 天井見下図
( 粘弾性体ダンパー(制震デバイス)の配置事例)

図―3性能検証実験の状況
本工法は2003 年に発生した十勝沖地震の天井被害などを契機に立ち上げた、戸田建設(株)・西松建設(株)共同研究開発プロジェクトにおける非構造部材の耐震対策の一環 として開発・改良を行ってきました。性能実証実験として2004 年から2006 年に渡り振動台による加振実験を実施しています。(図―4 参照)

図―4 在来天井と制震天井の揺れの違い
この実験で震度6 クラスの揺れを与えた場合、在来工法による天井の変位が55~75mm であったのに対し、本工法による天井では5mm 程度と、揺れが10 分の1以下に 低減されること、(図―5 参照)制震デバイスが安定した性能であること、及びシミュレーション解析手法と整合することを確認しています。


図―5 粘弾性体ダンパー(制震デバイス)の詳細
本工法では制震デバイスを在来天井に簡単に取り付けられるため、新設・既設の天井を問わず設置できます。(図―3)またフトコロの大きな天井で必要とされるブレー ス材も必要が無くなるため、設備機器や配管・ダクトなどの配置における自由度も高まります。(図―2)
制震天井システム(TN-CDS)工法を採用した場合のコストについては、IT機器関連の生産施設の10%程度に採用した場合、全体工事金に対し約0.5%程度のコスト増 で済むと試算しています。普及が進めば更に廉価にすることが可能です。
戸田建設(株)では、震災時における建物・設備の継続使用を可能にするBCM(事業継続マネジメント)の有効なツールとして位置づけ、生産・医療施設などを中心に、新 築ばかりでなく改修工事においても積極的に提案していきます。
≪建物概要≫
- 名称 コニカミノルタオプト(株)L-5工場建設工事
- 施主 コニカミノルタオプト株式会社
- 設計 千代田化工建設株式会社
- 総合元請 千代田化工建設株式会社
- 施工者 戸田建設株式会社大阪支店
- 建設場所 兵庫県神戸市西区
- 建物用途 液晶偏光板保護フィルム製造工場
- 構造 鉄骨造
