2007年6月11日
戸田建設(株)(社長:加藤久郎)は、建設業界初のゼロエミッションを達成するなど、早くから地球環境問題に積極的に取り組んで参りましたが、ますます深刻化する地球温暖化、資源、廃棄物問題や、より安全、安心な生活空間へのニーズの高まりを受けて、このたび、「環境に優しく、健康で快適な住まいづくり」を目指して、環境に配慮した集合住宅を開発しました。
当開発は以下の5つのコンセプトに基づいています。(図-1)
- 日照、自然の光、風などの自然エネルギーの有効利用。
- 省エネルギーの推進による地球温暖化の抑制。
- 可変性、更新性に優れたSI(スケルトン・インフィル)住宅の採用による建物の長寿命化。
- 住宅の基本的な安全性、健康性、快適性を確保した住まいづくり。
- 気候・風土や生態に親和した、美しい住まい・まちづくり。

図-1 環境配慮集合住宅の概念図
上記のコンセプトの実現に向け、まず、自然エネルギーの有効利用に対しては、太陽光発電システムの導入や、クリーンエネルギーの積極的な活用のほか、冷気溜りの効果や風の通り道としての機能をもつ「環境(エコ)ボイド」(図-2)により構成される住棟ユニットシステム(図-3)の採用により、自然の風や光を上手に取り入れることができる心地よく健やかな住空間を提供します。

図-2「環境(エコ)」ボイドのイメージ

図-3 住棟ユニットシステム
省エネルギーの推進による地球温暖化の抑制に対しては、建物全体に複合外装パネルを用いた当社独自の外断熱工法を採用し、熱損失を最小限に抑えるとともに、躯体の熱容量を最大限に生かす工夫をしています。また、エネルギー消費削減と有効利用を目的とした燃料電池によるコージェネレーションシステムを各住戸に導入しています。
工構法においては、シンプルなRC造純ラーメン構造とフラットスラブ構法の採用、躯体と分離させて将来のニーズの変化に柔軟に対応できる配管、配線システムにより、長期にわたる耐久性と耐用性を実現したSI住宅として、建物の長寿命化を図っています。(図-4)

図-4 環境配慮集合住宅の施工システム
住宅の基本的な安全性、健康性、快適性の確保に対しては、大地震による躯体の損傷を最小限に抑え、万が一被災した場合も居住し続けながらの復旧が可能な免震構造を採用しています。また、各住戸においては、半屋外的な用途にも使用でき、夏季にはスラブの蓄冷効果による涼しさも期待できる「土間」のある家の提案(図-5)や、快適な室内環境を維持する換気設備、内装計画により居住空間の健康、快適性の向上を図っています。

図-5「土間」のある家
また、積極的な壁面、屋上緑化も含めた豊かな植栽計画、小さな生態系の保護育成を目的としたビオトープ、エコガーデンの設置、街並みと調和したデザインやコミュニティ空間の創出により、周辺環境と親和した、美しい住まい・まちづくりを実現しています。
今回の試設計の内容について、CASBEE(建築物総合環境性能評価システム)新築簡易版による環境評価を行い、BEE評価がSランクとなることを確認しております。
戸田建設は、今後この開発技術を、積極的に実際の集合住宅の設計物件に採用して行き、更なる省エネルギー、資源循環の促進を行い、CO2排出量の大幅な削減を実現することで、持続可能な社会へ貢献していきます。

模型写真
