2008年3月17日

静的締固め固化改良(HCP)工法共同開発グループ加盟会社(五十音順)
幹事会社:戸田建設(株)

安藤建設(株)
鉄建建設(株)
東急建設(株)
西松建設(株)
(株)間組
(株)不動テトラ
三井住友建設(株)

戸田建設(株)を幹事会社とする8社で構成される共同開発グループは、液状化地盤で適用可能なパイルド・ラフト基礎のための工法である「静的締固め固化改良(HCP) 工法」を開発し、2007年11月に(財)日本建築センターより建設技術審査証明(建築技術)を取得しました。(HCPはHardening Compaction Pileの略。)HCP工法は、液状化対策と沈下低減を同時に実現できる低コスト、短工期で、環境負荷の低減を可能とするために開発された工法です。

建物の杭を沈下抑止の目的で使用するパイルド・ラフト基礎工法は、支持杭基礎に比べて低コストで環境負荷の低減につながる基礎工法として、急速に普及しています。しかし、パイルド・ラフト基礎工法ではラフト(直接基礎)で建物を支持することが前提であるため、地震時に液状化が発生して建物を支持できなくなる可能性のある地盤での採用は不可とされており、杭とは別に液状化防止のための対策を行わなければなりませんでした。HCP工法は、液状化対策と沈下抑止のための杭を同じ機械を用いて連続して施工することで、液状化地盤での合理的なパイルド・ラフト基礎の採用を実現した画期的な基礎工法です。

HCP工法は、液状化対策として普及が進んでいる静的締固め砂杭工法をベースとして、同じ機械、手順で沈下抑止のためのコンクリートの固化杭を施工できるようにした工法です。元となる静的締固め砂杭工法は、地盤の中にケーシングパイプを貫入させ、その中に投入した砂を付き固めて杭状に押し広げ(拡径)、周りの地盤を液状化しないように締め固める工法です。振動を用いず、ケーシングパイプの上下運動により砂の突き固めと拡径を行うため、低騒音、低振動で 施工できるので、騒音、振動制限のある都市部でも採用できます。

HCP工法は、投入する材料として砂の代わりに硬練りのコンクリートを用い、砂を使ったときと同じように周りの地盤を締め固めた後に、コンクリートが硬化して強度が発揮され、建物の沈下を低減できる性能を持つ固化杭としても使用できる工法です。

通常の杭を造成するための機械をあらためて用意する必要がないので、短い工期でのパイルド・ラフト基礎の施工が可能となります。さらに、固化杭の使用材料としては、一般のコンクリート製造工場で製造した低強度の普通コンクリートを用いるので、材料供給が容易で、材料費を低く抑えることが可能です。また、建設工事に伴う廃棄物のリサイクル材である再生砕石や再生砂、製鉄過程で生じる鉄鋼スラグなどを骨材とする再生コンクリートも使用することを可能であり、環境負荷の大幅な低減に貢献します。

HCP工法の開発にあたっては、8社の共同により大規模な施工実験や室内試験を行って、固化杭の材料強度とそのばらつき、形状や連続性などの品質、および液状化対策としてしての締固め効果を確認しました。さらに、載荷試験により固化杭の支持性能の確認を行いました。

共同開発グループではこれらの結果を取りまとめて、HCP工法の設計手法、施工方法、品質管理手法を確立し、2007年11月16日に(財)日本建築センターより建設技術審査証明(建築技術)(BCJ-審査証明-135)を取得しました。

HCP工法の配置は、建物の柱下には沈下低減と液状化対策を兼用して固化杭を配置し、その他の部分は液状化対策のための砂杭を配置するのが標準的な方法で、これにより液状化地盤用のパイルド・ラフト基礎が実現できます。

HCP工法の採用により試算では、液状化対策を実施して液状化を許容しない条件の場合、支持杭基礎に比べて基礎工事の20~35パーセントのコストダウンと工期短縮が、通常のパイルド・ラフト基礎にくらべて10パーセント程度のコストダウンと工期短縮が、可能になります。特に、中低層建物(5階建て以下)、支持杭とした時の支持層深度が深い(30メートル以深)場合には有効な合理化がはかれます。

これまでに2件の建物に適用して、その効果を確認しています。

開発グループ8社では、合理的なパイルド・ラフト基礎工法であるHCP工法の適用を進め、社会資本整備に貢献していきます。

HCP工法の特長

  • 1.液状化地盤における低コスト、短工期のパイルド・ラフト基礎の実現
  • 2.同じ機械で砂杭と固化杭を施工することによるコスト低減・工期短縮
  • 3.静的締固め工法の採用による施工時の騒音・振動の抑止
  • 4.リサイクル材を骨材とした再生コンクリートの使用による環境負荷低減

HCP工法の概念図1

HCP工法の概念図1

HCP工法の概念図2

HCP工法の概念図2

施工状況

施工機械全景

施工機械全景

施工機械へのコンクリート投入状況

施工機械へのコンクリート投入状況

開発のための実験

支持力確認のための載荷試験

支持力確認のための載荷試験

品質確認のための出来形調査

品質確認のための出来形調査

以上

ローカルナビゲーション

新着情報

Adobe Readerのダウンロード

PDFファイルをご覧いただくには、Adobe Readerが必要です。(無料)