2008年3月26日

戸田建設(株)(社長:井上舜三)は、阪神高速淀川左岸線(1期)建設のための正蓮寺川工区基盤整備工事「戸田・ 東洋・JFE 工建建設工事共同企業体」(発注者:阪神高速道路株式会社)において、PCB、ダイオキシン類、水銀、鉛に汚染されたヘドロを対象とした浚渫・脱水固化改良工事を行ないました。工事にあたっては周辺環境に配慮した「高濃度真空吸引圧送方式」によるバックホウ式浚渫船と、従来型の約5.7 倍の濾過圧力をもつ「超高圧フィルタープレス」を用い脱水固化処理し、埋め戻し土として有効利用し基盤整備を行いました。

本工事は川幅約30m、工区延長約2400mにわたる都市河川での大規模浚渫工事です。工事区域には、高速道路建設に伴う仮設構造物(仮水路、締切鋼矢板)が川幅を分割し狭めている他、桁下クリアランスが無く施工機械の通過不可能な横断橋梁があるなど、一般の浚渫に比べ制約条件が多い工事でした。また、工事区域の川沿いには住宅地が控えており、浚渫施工時の臭気の抑制やヘドロの気中露出制限などの周辺環境へ特別な配慮をすることや、浚渫土の有効利用を図る必要がありました。

図-1 全体平面概念図

図-1 全体平面概念図

先ず、臭気と大気への拡散を防止するために高濃度真空吸引圧送方式によるバックホウ式のポンプ浚渫船(写真-1)を採用しました。浚渫方法は、1,先端のドラムアタッチメントのカッターを回転させ底質を削り取る、2,真空発生装置を用いて真空吸引する、3,圧送用コンプレッサーを用いてパイプラインを通り脱水固化プラント(写真-2)まで送る、3 つの作業工程を、浚渫船に備えた2 つのレシーバータンクを交互に切り替えることで連続的に行うものです。これにより、臭気と大気への拡散を防止しました。

写真-1 バックホウ式ポンプ浚渫船

写真-1 バックホウ式ポンプ浚渫船

次に、浚渫土の有効利用を図るために従来型の約5.7 倍の濾過圧力(4MPa)を有する超高圧フィルタープレスを用いて脱水固化改良を行ない、含水比86%以下、室内コーン指数1200kN/m2 以上に改良しました。これにより、埋め戻し土として有効利用を図りました。なおヘドロに含まれていた有害物質は、脱水固化土の中に封じ込められ、溶出しません。
さらに、環境に配慮するために、脱水された余水をシックナー(凝集剤による固形分沈降)、砂濾過器処理の後、通常の排水基準より数十倍厳しい管理値(SS5mg/L)を設定して放流水槽でのpH 計・濁度計による連続監視のもと放流を行ない公共水域への有害物質拡散防止に努めました。

写真-2 脱水固化プラント

写真-2 脱水固化プラント

有害物質、悪臭等、環境面で特別の配慮を要する工事を進めるにあたり、学識経験者を委員とした「正蓮寺川総合整備事業にかかわる環境監視委員会」の指導・助言を受け、作業環境に細心の注意を払い作業員への有害物質による曝露防止に努めながら、周辺環境の保全と浚渫土の有効利用を図り、環境に問題なく無事竣工を迎えることができました。
戸田建設では今後とも環境保全に配慮した施工をモットーに、環境問題に対する発注者のニーズに的確に対応できるような技術提案、営業展開を図っていきます。

工事概要

工事名称 正蓮寺川工区基盤整備工事
工事場所 大阪市此花区島屋1 丁目~朝日2 丁目
発注者 阪神高速道路株式会社
施工者 戸田・東洋・JFE 工建建設工事共同企業体
工期 (その1)平成13 年3 月31 日~平成16 年3 月31 日
(その2)平成16 年3 月1 日~平成19 年11 月30 日
工事概要 施工延長2,400m
浚渫工約210,000m3
脱水固化改良工約210,000m3
基盤整備工約102,700m3

以上

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