2008年4月30日
戸田建設(株)(社長:井上舜三)と戸田道路(株)(社長:宗長久)は、浄水場発生土(脱水ケーキ)注1を有効利用した保水性舗装「エコクーリング舗装」を開発し、実用化を進めていましたが、この度、大阪市柴島浄水場内において大規模施工を模擬した実証施工をし、高い路面温度低減効果と舗装材としての物理的・化学的性状等の安全性を確認しました。
この実証施工は、大阪市水道局が取り組む「環境に配慮した資源循環型の水道事業」の実現に寄与するために交わされた大阪市水道局、財団法人関西環境管理技術センターとの「環境管理技術協力の連携に関する覚書」の一環で、当社が同センターの指導のもと取り組んだものであり、大阪市水道局柴島浄水場発生土(脱水ケーキ)を利用して製造した保水材を使用しました。
保水性舗装は、舗装体の空隙に注入した保水材によって、雨水などの水分を吸収し、蓄えておくことが出来る「環境にやさしい舗装」です。この蓄えられた水分が晴天時に蒸発することで路面温度を低減し、ヒートアイランド現象による気温の上昇や舗装表面の温度上昇を抑制する高い効果があります。
エコクーリング舗装は、主な保水材として本来、多くが廃棄処分される浄水場発生土(脱水ケーキ)を用いることを特長としています。
本工法の特長を以下に示します。
- 環境にやさしい
- 1.ヒートアイランド現象抑制効果(大きな保水量を確認)
舗装中の保水材が蓄えた水分が、晴天時の日射により蒸発する際の気化熱により、路面温度が低減します。大阪市柴島浄水場内における実証施工の結果、密粒度舗装に比べ、最大で18.7℃の路面温度の低減を確認し、低減継続効果は36時間以上あることを確認しました。今回の大阪市柴島浄水場における実証施工では、舗装厚5cmに保水材を浸透させましたが、この場合、保水量が4.5kg/m2あることを確認しました。(一般的には、3.0kg/m2以上が必要とされています。なお、大阪市保水性舗装の性能用件発注では路面低減温度5℃以上、低減継続効果36時間以上) - 2.多くが産業廃棄物となっている浄水場発生土の有効利用
通常は廃棄処分されることの多い浄水場発生土(脱水ケーキ)を保水材として配合するため、廃棄処分量低減を図れます。 - 3.透水性舗装に保水性機能を持たせた舗装への適用が可能
現在、歩道や生活道路等に使用される透水性舗装へ注入することにより、保水性舗装への適用が可能です。
- 適用箇所
市場性のある価格設定と舗装材としての物理的・化学的性状等の安全性が確認されていることから、一般道路(国道・県道・市道)および歩道、駐車場、工場内道路、公園内道路、校庭などあらゆる舗装に適用可能です。
今後、浄水場発生土(脱水ケーキ)の有効利用を通じ、循環型社会の実現を目指した環境保全技術として積極的に提案していく予定です。
注1浄水場発生土(脱水ケーキ):浄水場において、取水した原水から水道水をつくる過程で取り除かれた河川水中の濁り(土砂)

図-1 保水性舗装の概要
- 参考資料

写真-1 保水材注入状況1

写真-2 保水材注入状況2

写真-3 保水材注入完了(散水後)
以上
