2009年3月30日

戸田建設株式会社
財団法人下水道新技術推進機構
省面積立坑システム研究会

戸田建設株式会社(社長:井上舜三)、財団法人下水道新技術推進機構、省面積立坑システム研究会は、このたびシールド発進立坑用地の省面積システム技術マニュアル改訂に関する共同研究を行い、「シールド発進立坑用地の省面積システム技術マニュアル改訂版」を制作しました。今後、下水道事業を実施している地方自治体等に技術マニュアルを配布し、本技術の普及を図っていきます。

目的

「省面積立坑システムは、要素技術を組み合わせることにより従来工法に比べて発進立坑用地面積を1/2~1/3程度まで縮小できるとともに、建設汚泥の発生の抑制と建設汚泥のリサイクルを促進する工法として、1993年度に財団法人下水道新技術推進機構と戸田建設(株)との共同研究により開発されました。
その後、2003年5月までに全国各地で25件の工事で採用され、これらの実績から得られた諸技術を共同研究でとりまとめ、2004年3月に「シールド発進立坑用地の省面積システム技術マニュアル」を発刊しました。2008年4月末現在、本システムの施工実績は41件に達しましたが、各技術要素が設計に採用される中、それに伴い技術マニュアル改訂の要望も高まってきました。
本共同研究では、それに対応すべく泥水設備の設計業務の支援として固形回収システム、泥水濃縮システムの計算ソフトの開発を行うとともに、既刊の技術マニュアルの内容を見直し、ユーザーからの要望の多い設計事例の追加等を含めた「シールド発進立坑用地の省面積技術マニュアル」改訂版を作成しました。

研究成果

本研究では、「技術マニュアル」内容の一部見直し、泥水設備の業務支援を図るための“固形回収システムと泥水濃縮システムの計算ソフトの開発”、問い合わせの多い“掘削断面土層が複層の場合の物質収支設計”、“泥水設備別のケーススタディ”を行いました。
主要改訂箇所は以下のとおりです。

  • (1)泥水設備の業務支援

    1. 設計ソフトの開発
    設備仕様、台数および処理土量を決定するため、設計諸条件に基づいた物質収支算出の支援として、泥水循環フローに準じた計算シートを作成し、泥水設備設計の簡易化を図りました。

    2. 物質収支の設計事例の追加
    2004年版では、設計事例として単層の掘削断面を掲載しておりましたが、改訂版においては複層パターンを追加して計算の便宜を図りました。

泥水設備の業務支援

  • (2)既刊「技術マニュアル2004年3月」の更新

    3. 泥水設備構成の変更
    システム採用の現場実情を把握し、今後の技術改善を踏まえて泥水設備構成が適正であるかを検討し、泥水循環フローから一時泥水槽を除外しました。

    4. 土砂搬送設備の圧送ポンプ仕様変更
    2004年版から5年が経過しているため、仕様等の変更を調査し現状にあったポンプ仕様の資料を収集・整理して資料編を充実させました。

    5. 簡易型セグメントストックシステムの適用範囲の拡大
    コンパクトシールド工法のセグメント形状に対応したストックシステムを設計しました。

-新技術研究成果証明書-

-新技術研究成果証明書-

用語の説明

省面積立坑システムとは
立坑用地面積を従来の1/2~1/3に縮小する技術です。技術を分類すると、(1)設備のコンパクト化、(2)未利用空間の活用、(3)フレキシブルな動線設計の3つに分けられます。
新たに開発・改良した技術および設備は、それぞれの特長を最大限に発揮するようにユニット化され、(1)固形回収システム、(2)リアルタイム切羽安定管理システム、(3)泥水濃縮システム、(4)スラリー連続改質システム(以上、泥水式シールド)、(5)土砂搬送設備(土圧式シールド)、(6)セグメントストックシステム、(7)自在移動型ターンテーブル、(8)スパン可変型天井クレーン、(9)土砂貯留搬送システム(以上、共通坑外設備)の各要素技術を構成しています。これらの要素技術を施工条件等によって組み合わせることで、従来工法との比較で概ね1/2~1/3程度の立坑用地の省面積化と建設汚泥発生の抑制およびリサイクルを促進します。

以上

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