2009年5月7日

戸田建設(株)(社長:井上 舜三)は、新潟県の新潟駅万代口駅前に建つ地上13階建SRC造の「弁天プラザビル(建築主:弁天町共同ビル(株))」の耐震補強工事を本年3月より進めています。補強設計にあたっては、お客様のニーズである「居たまま施工」、「9月新潟国体までの竣工」に応えるため、外部補強を中心とした補強に当社開発の低騒音・低振動・少粉塵の接合工法である鋼管コッター工法を採用しています。この工事は、「施工性の高い工法を採用」という点が評価され、国土交通省の「平成20年度住宅・建築物耐震改修モデル事業」に採択されました。

弁天プラザビルは、新潟東急インをはじめ多くのテナントが入居していますが、施主である小杉秀一氏(弁天町共同ビル社長)の『テナント様へ安心な建物を提供する』という方針のもと、平成20年12月に耐震改修促進法の耐震認定を取得しています。
外部補強は、鉄骨造の耐震間柱付きフレームを4階以上のホテル客室階の4~6階の南面及び東面に設けています。耐震間柱を客室窓の間に設けることで客室窓の眺望及び採光を確保しています。この他、外壁耐震壁の外部からの増打ちによる補強があり、客室階では建物内部の工事が一切無く、「完全居たまま施工」を実現しています。
鋼管コッター工法は低騒音・低振動・少粉塵の接合工法で、76mmΦの鋼管を既存躯体に専用ドリルであけた円環状の溝部に挿入し接着剤で固着させるもので、埋込み深さが30mmと小さくかぶりコンクリート内に納まることが特徴で、2003年に建築技術性能証明を取得しており、現在まで64件の耐震補強工事に採用されています。
外付け鉄骨フレームの既存躯体との接合部は、引張力が生じる柱梁接合部にはあと施工アンカー、せん断力を伝達する柱部及び梁部には鋼管コッターを採用しています。柱梁接合部のあと施工アンカーはアンカーボルトの役割を担い、鉄骨フレームから出ているベースプレートを締付け、所定位置に速やかに取付けます。施工性への配慮として、鉄骨継手に超高力ボルト(通常の高力ボルトの1.5倍の強度)を採用してボルト本数低減にも取り組んでいます。

外部補強により建物外観が変化しますが、『大地震でも安全な建物』をアピールする新しいイメージとなるよう、施主とともにデザイン計画を進めており、本年6月末の竣工に向けて現場施工期間4ヵ月という短工期施工を進めています。

今後当社では、今回採用した開放的な空間の確保と居たまま施工に対応した「耐震間柱付き外付け鉄骨フレーム工法」を耐震補強のメニューに加え、商業施設をはじめ学校、マンションなどの耐震補強工事に展開していく計画です。
鋼管コッター工法は、平成18年10月よりオープン化していますが、本年6月より「鋼管コッター工法研究会」を立ち上げ、さらなる普及・展開を図ってまいります。

補強工事完成後 建物外観パース

補強工事完成後 建物外観パース

外付け鉄骨フレーム工法 外観図

外付け鉄骨フレーム工法 外観図

梁接合部 鋼管コッター 施工写真

梁接合部 鋼管コッター 施工写真

鋼管コッター 概要図(RC耐震壁の場合)

鋼管コッター 概要図(RC耐震壁の場合)

耐震補強工事の概要

工事名称 弁天プラザビル 耐震補強工事
工事場所 新潟県 新潟市 中央区 弁天1-2-4
発注者 弁天町共同ビル(株)
設計者 戸田建設(株)一級建築士事務所
施工者 戸田建設(株)北陸支店
建物規模 地上13階、地下1階、塔屋2階、延べ床面積約13,000m2
構造 鉄骨鉄筋コンクリート造(既存建物)
工期 2009年3月~2009年6月
補強工法 外付け鉄骨フレームの増設、外壁耐震壁の外増打ち(4~6階)
枠付き鉄骨ブレースの増設、耐震壁の増打ち、柱補強、及び
構造スリットの増設など(1~3階)
耐震評価 新潟県建築設計協同組合 耐震判定会 平成20年11月11日付
耐震認定 所管行政庁 新潟市長 平成20年12月9日付

以上

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