2010年3月29日
戸田建設(株)(社長:井上舜三)は、「徳海屋ビル(建築主:(株)徳海屋)」の耐震補強に、免震レトロフィットを採用し、2010年4月から本格着手する予定です。隣地境界とのあき寸法が20cmしかない中で免震構造を採用し、「完全居たまま施工」を行います。
本建物は、昭和50年に竣工したSRC造の地上11階、地下1建て、高さ36.85mの事務所ビルです。耐震設計上、旧耐震基準に該当することから耐震診断を行い建物の耐震性能を検証した結果、補強が必要となりました。
補強設計及び補強工事に際しての施主要望として、「テナントビルとして、安心して執務できる耐震性能に優れた建物としたい」ことに加えて、「補強工事中もテナントビルとして継続使用したい」ことがあり、免震レトロフィットの採用となりました。
設計・監理は建築が戸田建設(株)一級建築士事務所、設備が株式会社アペックエンジニアリング、施工は建築が戸田建設(株)東京支店、設備が株式会社アペックエンジニアリングが担当しています。
最大の課題は、一般の免震建物では免震効果を発揮するために60cm程度確保している隣地境界とのあき寸法が、20cmしかないことでした。
戸田建設ではこの課題に対応するため、免震建物で多くの実績がある「TO-HIS構法」を基本として、新たにデバイスを加え、数多くの綿密なシミュレーションを繰り返して行うことで、長周期化と高い減衰力を確保することが可能となり、「大地震時の免震層相対変位20cm以下」と「大地震時の耐震安全性確保」を実現し、執務階の無補強=「居たまま施工」を可能としました。
なお、この建物の免震化に当り、2010年2月に指定性能評価機関より性能評価を取得しています。
戸田建設では、免震レトロフィット工事について、実施設計と施工を担当した「愛知県本庁舎」や施工を担当した「東京家政大附属中高」、「四日市市庁舎」、「横浜市庁舎」および現在施工中の、「名古屋市役所」など多くの実績があり、ここで蓄積したレトロフィット工事のノウハウは「徳海屋ビル」でも活用されています。
今後戸田建設では、小さいクリアランスで済む「都市型免震システム」として、既存建物の耐震補強技術提案および新築建物に積極的に展開していく計画です。
建物概要

建物外観
| 名称 | 徳海屋ビル |
|---|---|
| 建築主 | (株)徳海屋 |
| 設計者 | 建築 戸田建設(株)一級建築士事務所 設備 (株)アペックエンジニアリング |
| 施工者 | 建築 戸田建設(株)東京支店 設備 (株)アペックエンジニアリング |
| 建設場所 | 東京都千代田区九段北1-12-4 |
| 建物用途 | 事務所、住宅、店舗 |
| 敷地面積 | 421.51m2 |
| 建築面積 | 322.17m2 |
| 延床面積 | 3,127.20m2 |
| 階数 | 地上11階、塔屋0階、地下1階 |
| 最高高さ | GL+36.85m |
| 構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
| 基礎 | 杭基礎 |
| 免震装置 | 天然ゴム系積層ゴム、直動転がり支承、オイルダンパー、弾性すべり支承 |
| 工期 | 2010年2月 ~ 2011年2月(予定) |
以上
