2012年1月12日

戸田建設(株)(社長:井上 舜三)は茨城県つくば市に保有している技術研究所の施設整備計画のひとつとして、本館内に『室内環境研究施設(Indoor environment Lab.)』を完成させました。室内環境研究施設は室内環境比較実験室、多目的小実験室、多目的トイレ実験室からなり、省エネルギーで快適・安心・安全な環境形成技術の開発に活用します。

1.室内環境比較実験室

メインとなる室内環境比較実験室は、CO2排出量削減などの社会的なニーズを踏まえ、適切な室内環境について研究するとともに、その室内環境をより少ないエネルギーで実現できる技術の開発を目的とした実験施設です。

同じ大きさ、同じ仕上げの2つの部屋を並列させ、異なる設備システムを用意する事により2つのシステムの違いをデータだけではなく、体感して比較する事ができるものです。

図1 室内環境比較実験室の実験イメージ例(左:従来設備、右:タスクアンビエントシステム)

  • 1.それぞれの実験室に2台の空調機と輻射天井パネルを設けて、システム天井やフリーアクセスフロアを利用して任意の制気口・照明器具・センサーなどと接続することにより、様々な温熱環境・光環境を構築して比較・体感することができます。
  • 2.施設南側の外壁面には高断熱の可動間仕切りを設けており、外皮の熱負荷処理および自然光利用に関する実験やそれらを意識しない実験を行うことが可能です。
  • 3.無線化技術やRFID※1を利用した制御技術を実装することにより、空調・照明のより一層の省エネルギー化を目指した制御手法の開発が可能となっています。
  • 4.計測システムとしては、温度・湿度・輻射などの温熱、CO2・VOC※2などの空気質、照度・輝度・色温度などの光、PIV※3を用いた気流などの室内環境要素とともに、空調・照明に係わる風量、消費熱量、消費電力の計測が可能であり、環境性能と消費エネルギーを合わせて評価することが可能です。

※1:RFID:Radio Frequency Identification の略。IC タグなど電波による個体識別手法
※2:VOC:Volatile Organic Compounds の略。揮発性有機化合物
※3:PIV:Particle Image Velocimetry の略。可視化画像を用いた流速計測手法

2.多目的小実験室

多目的小実験室は、本館の一部としての空調システムの他に、個別の空調システムと室圧制御システムを実装しています。これにより一般的な空調条件に加え、年間の設定温度が一定など生産施設で要求されるような特殊な空調条件を含めた、長期的な実験を行うことが可能となっています。

3.多目的トイレ実験室

戸田建設が得意とする病院用の多目的トイレを実際に使用可能なものとして構築したものです。院内感染のリスクが高いとされる病院トイレに関して、当社が保有する光触媒技術、気流制御などの建築・設備技術に加え、清掃管理を含めたノウハウを検証するとともに、新たなトイレシステムの開発に役立てるものです。

写真1 室内環境比較実験室
(2室間の可動間仕切りを開放した状態)

写真2 多目的トイレ実験室

室内環境研究施設は、実験・研究施設として技術研究開発への活用はもとより、お客様をご案内して、体感していただくことも可能ですので、納得して仕様を決定していただくことでお客様満足度の向上につながるものと考えています。

室内環境研究施設諸元(研究所本館改修工事)

構造 鉄筋コンクリート造
改修面積 352.37m2
工期 平成23年7月1日~平成23年12月26日

以上

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