2012年4月27日
戸田建設(株)(社長:井上 舜三)は、埼玉県北足立郡伊奈町に建設中の高層RC大規模病院「埼玉県立がんセンター新病院」に、TO-HIS構法(Toda High-performance Isolation-System)による免震構造を採用し、2013年7月13日完成に向け施工中です。
埼玉県立がんセンターは昭和50年11月の開院以来、埼玉県におけるがん医療の拠点として、最新のがん診療を提供すること及び地域の医療従事者に対する研修やがん医療に対する情報提供を行うことにより、がん医療水準の向上に寄与してきました。開院後36年が経過し、今後の医療の進歩や患者の動向の変化に対応するために、隣接地への全面移転による新病院の建設が計画されました。新病院では、患者に「がんの苦痛を忘れさせる」療養環境を提供するとともに、院内スタッフが患者に対して質の高い医療サービスを提供することが可能な、機能的かつ働きやすい環境の整備を行います。
また、新病院は大地震時においても医療活動が継続できるよう免震構造が採用されています。TO-HIS構法による免震装置は基礎部に設けられており、弾性すべり支承18基、剛すべり支承25基、天然ゴム系積層ゴム161基、オイルダンパー36基で構成されています。弾性すべり支承は当社が開発したもので、新病院ではすべり係数0.094のすべり材(PTFE材※1)を採用しています。震度6強の地震を想定したシミュレーション解析を行い、最大床応答加速度は低層部(B1~4階)の診察エリアで200gal※2程度、高層部(5~10階)の病床エリアで250gal程度と予測され、非免震建物の場合の1/4以下の揺れに抑えられることを確認しています。医療機器の転倒発生の目安となる300galを大きく下回り、大地震直後においても素早く医療活動を行うことが可能と考えています。
戸田建設(株)のTO-HIS構法の免震建物は今回の新病院を含め多数の実績があり、これまでの東日本大震災などの大地震でも予測通りの挙動を示しています。免震性能とシミュレーションの精度に高い信頼性がある技術として、今後も得意とする医療施設を中心にTO-HIS構法を積極的に提案していく予定です。

図1 完成予想パース

写真1 2012年4月現在施工状況写真
工事概要
| 名称 | 埼玉県立がんセンター 新病院 |
|---|---|
| 建築主 | 埼玉県病院局 |
| 設計者 | 基本設計:(株)山下設計 実施設計:戸田建設(株) |
| 施工者 | 戸田建設(株) |
| 建設場所 | 埼玉県北足立郡伊奈町大字小室771番地1他 |
| 建物用途 | 病院【500床】 |
| 敷地面積 | 77,740m2(東側駐車場含む) |
| 建築面積 | 13,798m2(本館棟12,626m2) |
| 延床面積 | 62,046m2(本館棟61,080m2) |
| 階数 | 地上11階 地下1階 塔屋1階 |
| 建物高さ | 軒高48.07m 最高高さ51.97m |
| 構造 | 鉄筋コンクリート造 |
| 免震システム | TO-HIS構法 弾性すべり支承18基、剛すべり支承25基、天然ゴム系積層ゴム161基、オイルダンパー36基 |
| 工事期間 | 2011年7月29日~2013年7月13日 |
※1 PTFE材:フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化))を示し、通常「テフロン材」と呼ばれるもの。
※2 gal:加速度の単位を示し、読み方はガル。=cm/s2

写真2 弾性すべり支承

写真3 剛すべり支承

写真4 天然ゴム系積層ゴム

写真5 オイルダンパー
以上



































































