2017年2月13日

戸田建設(株)(社長:今井雅則)は、鉄骨造と鉄筋コンクリート造を組み合わせたハイブリッド架構を採用し、捜真学院7号館の新築工事で学校建築に求められる高い耐震性能とデザイン性の両立を実現しました。

1.設計上の課題

捜真学院7号館は、神奈川県横浜市神奈川区に計画された地上2階、延床面積約1,140㎡の建物で、学校機能の充実を図るための食堂、自習室等の用途に使用されます。本建物は大地震時への配慮から建築基準法で定められる1.25倍以上の耐力を有した耐震性能が求められました。
本建物は、食堂など開放的に使われる用途も含んでいるため、主架構は鉄骨造としてロングスパンの無柱空間(最大12.0m×14.4m)を構成しています。一般にロングスパンの計画とする場合は、ロングスパン部の梁を受ける柱の負担が増し、その結果、柱を太くする必要があるため、軽快な印象を求める今回の建築計画には沿わないという問題点がありました。

2.課題の解決:ハイブリッド架構の採用

上記の問題を解決するために、本建物では通常「非耐力壁」として扱われる鉄骨造建物の建物外周壁およびエレベータシャフトの周辺壁を鉄筋コンクリート造の耐震壁とするハイブリッド架構を採用しました。この耐震壁を地震力に有効に抵抗させ、柱に伝わる地震力を最小限にすることで、高い耐震性能を保ちながら柱の細柱化を図り建物をより軽快なデザインとしています。鉄筋コンクリート造耐震壁により十分な耐震性能が確保されるため、鉄骨ブレース等の耐震要素は不要となります。細柱には一般的に流通している電縫鋼管※(直径216mm)を用いており、コストにも配慮した計画としました。(一般的な純鉄骨造によるロングスパンの計画に比べ躯体コストを約4%削減)

※電縫鋼管:パイプの長手方向の継目部分を電気抵抗溶接して形成された丸柱

構造概要図

3.今後の展開

近年の学校建築では、高い耐震性能だけでなく、デザイン性も強く求められます。これらの要求を満たすことができる架構計画として、今後もハイブリッド架構によるロングスパン細柱構造を積極的にお客様に提案していきます。

写真1 建物外観

写真2 建物内観

建物概要

建物名
捜真学院7号館
計画地
神奈川県横浜市神奈川区中丸4番地
施主
(学)捜真学院
施工
戸田建設(株)横浜支店
設計監理
戸田建設(株)横浜支店一級建築士事務所
規模
地上2階
構造種別
鉄骨造、鉄筋コンクリート造のハイブリッド架構
建築面積
622.89m²
延床面積
1143.29m²
建物高さ
9.40m