2017年3月30日

戸田建設(株)(社長:今井雅則)は、茨城県常総市における農業6次産業化構想の実現に向け、当該地域における施設園芸事業の推進等を目的とする実証ハウスの稼働を開始(2017年3月30日)しました。

本実証ハウスは、自社のノウハウ蓄積だけでなく、稲作中心の当地域においてなじみの薄い施設園芸事業を普及・発展させることを目的としています。 そのため技術開発や栽培環境データの蓄積に加え、農作物の販売も行い、技術面・経営面でのノウハウを蓄積するとともに、本施設をPR等に活用し地域への施設園芸事業の浸透を図って行く予定です。

1.常総市における農業6次産業化構想について

2017年2月26日に開通した首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の常総ICの周辺地域では、常総市が中心となって、『常総市圏央道常総IC周辺地域整備事業(アグリサイエンスバレー構想)』を推進しています。当社は、官民連携事業協力者として本事業に参画し、市や地権者組織である推進協議会と共に事業の推進に取り組んでいます。
アグリサイエンスバレー構想は、市の基幹産業である農業を活性化し、6次産業化を目指すものであるため、当社も大規模施設園芸や観光農園等の事業化を積極的に支援することで、地域農業の発展に寄与していくことを目指しています。

図-1 農業6 次産業化のイメージ
多数の地権者が所有する農地を集約し、大規模化すると同時に生産 から加工・物流・販売まで一貫した事業施設を整備する6次産業化 により競争力ある農業の実現を目指す取り組み。

2.実証ハウス建設の経緯

本事業地で6次産業化構想における施設園芸を推進していくためには、地元住民の方の理解および 協力が必須となりますが、従来、稲作を中心とした農業が行われてきた地域であるため、施設園芸に 対する理解やノウハウが十分に浸透しているとは言えないのが現況です。
このため、まずは、本事業地の近隣に園芸施設(実証ハウス)を建設し、当社の農業に関するノウ ハウの蓄積だけでなく、地元住民の方の栽培への参加や説明会の実施等による情報提供により施設園 芸の浸透に努め、普及・発展への下地をつくっていくこととしました。

3.実証事業の概要

本施設では、当面、いちごの高設養液栽培※を実施し、栽培技術の開発、栽培環境測定・制御デー タの蓄積など技術的な取り組みを行っていくとともに、実際の農作物の栽培・出荷・販売を通じて、 農業経営に関して必要なデータ及びノウハウを蓄積していく予定です。

※高さ80cm程度に設置した栽培ベッド(高設ベッド)に、ヤシ繊維などを原料とした培地を充填し、水に養分を溶かした養液を計画した量、頻度で自動的に供給するいちごの栽培方法で、経験の少ない人でも取り組みやすい、楽な姿勢で作業できるなどの特徴がある。また水耕栽培であることから、養分の伝達経路の解析など土耕栽培に比べ容易で、ITを活用した管理にも適している。

(施設の概要)

施設名称:
TODA農房
敷地面積:
2,547.96 m²(借地)
稼働予定:
2017 年3 月~(約10 年間の稼働を予定)
栽培品目:
いちご(品種:紅ほっぺ)
 ※品目、品種は今後変更していく可能性があります。
収穫時期:
2017 年12 月~(予定)
 ※収穫した農作物は、野菜直売所等で販売する予定です。

図-2 実証ハウス施設概要

(各設備の概要)

名称 面積 構造 主要設備
① 高設養液栽培ハウス
480m² 軽量鉄骨造フィルムハウス、 間口8m×2連棟、軒高2.9m 高設養液栽培ベッド、養液自動給液システム、環境制御システム、環境測定システム
② 育苗ハウス
183m² 押込式パイプハウス、軒高2.2m 採苗施設、育苗施設、自動潅水システム
③ 選果・出荷作業所棟、
資材庫
72m² 鉄骨造 大型冷蔵庫

高設養液栽培ハウス

高設養液栽培ベッド

育苗ハウス(定植作業風景) 

選果・出荷作業所棟

4.今後の展開

本実証ハウスでの技術面・経営面でのノウハウ蓄積の成果をアグリサイエンスバレー構想に活かすことで、常総市における農業の発展に寄与すると共に、6次産業化における農業事業者としての知見を深め、事業参画も検討してまいります。
また、このような取り組みを通じ、将来的には農業6次産業化の全国展開を目指して、経験を積み上げてまいります。