2018年3月29日

戸田建設(株)(社長:今井雅則)は、特定天井に対応した新たな天井耐震工法「門天工法※1」を開発しました。
2011年に発生した東北地方太平洋沖地震のような大地震では、天井の落下被害が多数報告されています。「門天工法」は、門型の水平力抵抗部材(以下、抵抗部材)によって地震時の天井落下被害を防ぐ天井耐震工法です。従来工法で使用される多数の斜め材(ブレース)が不要となるため、天井内に多数の配管やダクトがある場合でも容易に施工が可能です。
本工法は特定天井※2の耐震基準を満たすことができる工法として、2017年12月に日本建築センターにおいて技術審査証明を取得しました。

※1:本工法は、国土交通省総合技術開発プロジェクト「災害拠点建築物の機能継続技術の開発」(2013~2014年度)の成果を参考に戸田建設が開発した工法です。

※2:脱落によって重大な危害を生ずるおそれがある天井。(6m超の高さにある、面積200㎡超、質量2kg/㎡超の吊り天井で、人が日常利用する場所に設置されているもの)

図1 門天工法の適用イメージ(天井裏)

1.開発の背景

2014年に施行された天井告示では、特定天井の耐震性能を確保するため、多数の斜め材等で補強が必要と示されています。一方、天井内には多数の配管やダクトを敷設することが一般的であるため、斜め材の設置が困難となるケースが数多く生じていました。

斜め材を用いた従来の天井耐震工法

門天工法

図2 天井裏の補強材の比較

2.特徴および適用範囲

本工法の特徴は以下の通りです。

  • ① 斜め材の代わりに鋼製の抵抗部材(□100mm×100mm)を使用し、特定天井にも対応可能
  • ② 抵抗部材の設置箇所数は50m2に一対(X方向、Y方向)程度であるため、天井裏に多くのスペースが確保でき、配管やダクト敷設等の設備計画や施工が容易
  • ③ 抵抗部材は設置場所の状況に応じて高さの微調整が可能(±20mm)
  • ④ 新築工事はもちろん、耐震改修工事にも適用可能
  • ⑤ 下地材接合部に当社が開発したペアロッククリップ®※3を併用することで、より高い耐震性能を実現

本工法は鋼製下地吊り天井を対象としたもので、適用条件は図3に示す通りです。

図3 門天工法の適用条件

※3:当社リリース「地震に強い天井を標準仕様として提供-「ペアロッククリップ®」を一般天井にも標準仕様化-」
http://www.toda.co.jp/news/2016/20160830.html

3.今後の展開

当社は、本工法を特定天井だけでなく、一般の吊り天井にも積極的に展開することで、大地震の際の天井落下を防ぎ、建物の安全性を確保します。