超高層RC技術「SuperHRCシステム」 SHRCS®
技術概要

SuperHRCシステムは、材料の高強度化、免震・制震化、プレキャスト化に重点を置き開発を進めてきた、超高層RC技術です。(SuperHRCシステム:Super High performance RC high-rise housing System)
- フレキシブルな住まいを実現するためには、住戸計画の自由度を高めるために柱と柱の間隔を大きくすることになりますが、柱の支える床面積が増加し、柱に作用する荷重が増大するため、材料の高強度化が求められます。
- 耐震性能の向上のためには、地震時に骨組の変形を小さく抑えることのできる、免震・制震構造の採用が効果的です。
- プレキャスト部材は専用工場で製作したコンクリート製品のため品質が安定しており、現場での作業の省力化が可能となり、工期短縮がはかれます。
これまでに全国で、19階建から54階建の超高層RC造住宅に適用しています。
お客様のメリット

- 鉄筋コンクリート造ならではの風揺れに強く、経済的な超高層住宅
- 材料の高強度化、段差スラブによる、フレキシブルな住空間の実現
- 制震・免震ディバイスを用いることによる、地震時安全性の向上
- 部材のプレキャスト化による、耐久性が高く、長寿命の躯体の構築
技術・工法の特徴
SuperHRCシステムは、以下に示す戸田建設の保有技術・工法を統合することによって実現されています。

SuperHRCシステム概要
TO-HRPC工法(プレキャスト複合化工法)
最先端の設備を備えた工場で、柱・梁・床などすべての構造部材のプレキャスト(PCa)部材を製作し、建設現場で組み立て、接合する工法です。高品位な部材製作が可能となるだけではなく、短工期化にも貢献します。
躯体サイクル工程
柱・梁・床などにプレキャスト工法を採用して、1フロア4日間の躯体構築サイクルで上棟し、躯体工期を従来に比べて3~4割程度短縮しました。

躯体サイクル工程
オール・プレキャスト工法の開発
これまで、柱と梁の交点となる柱梁接合部は、配筋が複雑で一体化が難しく、現場打ちRC造としてきました。そこで、構造実験による検討を繰り返し行い、柱梁接合部も含めて、全ての構造部材をプレキャスト化したオール・プレキャストRC工法を開発しました。

構造模式図
本工法では、柱には「超高強度プレキャストRC柱」を用い、柱と梁の交点となる柱梁接合部には、梁と一体化した「梁接合部一体型プレキャスト部材」を用いる。この部材では、柱梁接合部には超高強度コンクリートを、梁には高強度コンクリートを用いて、異なる強度のコンクリートを使い分けて、ひとつのプレキャスト部材を製造します。
「梁接合部一体型プレキャスト部材」の柱梁接合部には、下階の柱主筋を通すことのできる貫通孔を設けており、超高強度グラウト材を注入して、一体化します。

構造実験状況

製品検査状況
TO-HRC工法(高強度RC柱工法)
設計基準強度100N/mm2を超える超高強度コンクリートと超高強度鉄筋を用いた工法です。
50階を超える超高層住宅では階数の増加に伴い、高いコンクリート強度が必要となり、下層階の柱には設計基準強度80~100N/mm2の超高強度コンクリートを用いることになります。
150N/mm2級超高強度RC柱の開発
これまで、圧縮強度100N/mm2クラスの超高強度コンクリートは既に実用化されていましたが、更なる強度の増大を図って構造実験を行い、150N/mm2クラスの超高強度コンクリートを使用したRC柱を開発しました。超高強度コンクリートでは最大圧縮強度に達した後の荷重低下が激しく、脆性的な破壊を生じる危惧があります。そのため、それを防止するために必要な高強度帯筋の拘束量を構造実験を行い、評価しました。

構造実験状況

施工実験状況
TO-HSC工法(高強度コンクリート工法)
設計基準強度36N/mm2を超える高強度コンクリートについて、多くの実物件に適用し実用化しています。コンクリートの高強度化を実現するためには、セメントと骨材、流動性を十分に維持できる混和剤等を施工性と経済性を考慮して選定することが重要です。当社では施工実験を初めとして各種実験により、設計基準強度150N/mm2までのコンクリートを高品質で経済的に調合・製造できる技術として、建築基準法第37条 国土交通大臣認定を取得しています。
TO-PWS工法(大スパン床工法)
プレストレスを導入した大型の段差付プレキャスト床版を用いた大スパン床工法です。スラブの段差を配管スペースとして利用することにより、床の仕上面がフラットなバリアフリー仕様にすることが可能です。更に設備の変更や更新が簡単にできるスケルトン・インフィル住宅を実現します。

住戸断面図

構造実験状況

大型床版吊り上げ状況

大型床版施工後
TO-HDC工法(制震柱工法)
制震柱とは、RC柱の中央に低降伏点鋼制震パネルを組み込み、パネル上下のRC部分と一体化した柱で、言わば、制震デバイスとRCとのハイブリッド柱です。地震入力エネルギーを吸収する制震柱の設置により地震時の揺れを低減し、安全性を向上させます。

制震柱概要

構造実験状況

施工状況
TO-HIS工法(免震工法)
免震構造は建物全体を積層ゴム等の柔らかい部材で支持する構造で、大地震時でもゆっくりとした揺れになるため、家具の転倒等も起こりにくく、恐怖感も少ないという特徴があります。従来、中低層建築物向きの構造とされてきましたが、弾性すべり支承の開発により、超高層建築物にも適用できるようになりました。
TO-SSD工法(地下連続壁工法)
地中部に連続したRC壁を構築し建築物の杭に利用した工法で、特に液状化の可能性が高いウォーターフロント地域での採用が効果的です。超高層建築物の大きな軸力をしっかりと支えるとともに、地中全体の水平剛性が高まり、建築物全体の耐震安全性の向上が図れます。また、場所打ちコンクリート拡底杭(拡底杭)を併用して複合杭基礎とした工法もあります。

施工状況

壁筋セット状況
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