技術概要

TO-RCS工法施工状況

一般的なRCS工法は、柱を鉄筋コンクリート造(RC造:Reinforced Concrete)、梁を鉄骨造(S造:Steel)で構成される混合構造の一種です。圧縮力に強いRC部材を柱に用い、曲げやせん断に優れ、かつ軽量であるS部材を梁に用います。

TO-RCS工法(戸田式RCS工法)には、柱の施工方法が3種類あります。一つは従来通りの現場打ちRC柱とする工法。二つ目は柱の内部にせん断補強筋を内蔵した中空薄肉ハーフPCa(プレキャストコンクリート:Precast Concrete)部材であるプレカラム(遠心成型柱外殻コンクリート菅)を柱に使用する方法。三つ目は柱部材を工場生産とするプレキャスト化する方法です。これらの方法を現場条件に応じて最適な工法を提案いたします。

お客様のメリット

広い室内空間

広い物流施設空間

経済性向上

一般のS造よりも鉄骨加工を簡略化できるため、最近の鉄骨価格の高騰と品薄による納期遅れに対しても影響が小さく、結果的に経済性・工期的にも優れてきております。
施工面では、水平部材である梁がS造のため、梁型枠が不要となることやスラブにデッキプレートなどの採用が容易となり、省力化や工期短縮、コストダウンなどが図りやすいというメリットがあります。

広い空間を確保

柱間スパンを大きく確保できますので、ショッピングセンターや再開発の複合ビルに向いています。

環境に優しい

PCa工法を採用した場合、鉄筋工事、型枠工事の省力化ができるため、型枠廃材を少なくすることができます。

重量軽減と振動抑制を両立

建物の重量に制限があり、RC造のような重量をかけられないが、S造では震動が危惧される立地に有効です。
S造の建物に比べて揺れにくいため居住性が改善され、また、RC造の建物に比べて長スパン化や軽量化が可能となり、構造的に理に叶った構造形式です。

技術・工法の特徴

柱施工に3つの工法を採用可能です

1.鉄筋先組方式による柱

柱RC-RCS工法

従来の型枠を用いたRC柱施工です。鉄筋配筋後、型枠によって現場打ちコンクリート施工する工法です。

2.柱プレカラム工法を用いたハーフPCa方式による柱

柱ハーフPca-RCS工法

柱の内部にせん断補強筋を内蔵した中空薄肉柱用ハーフPCa柱部材です。
以下の4点の特徴があります。

  • 1.遠心成型法により非常に緻密堅硬である為、耐候性に優れます。
  • 2.躯体兼型枠とすることで、鉄筋工事、型枠工事の省力化が可能です。
  • 3.重量は1t程度(800mm×800mm×2,400mm)で、小型のクレーンで施工が可能です。
  • 4.充填コンクリートの側圧をもとに製品の肉厚を決めているので、支保工が不要です。

ハーフPca柱部材

小型クレーンよる建込状況

3.フルPCa方式による柱

柱フルPCa-RCS工法

工場にてRC柱を製品化することにより、以下の特徴があります。

  • 1.現場打ちに比べて、生コンプラントの製造スケジュールや建設地の天候などの影響が小さいため、実際の施工現場への供給には制約が生じません。
  • 2.鋼製型枠を繰り返し使用するため、森林資源を消費せず、環境に優しいです。
  • 3.事前に作成可能なため、工期短縮が可能です。
  • 4.工期短縮や省力化が図れ、作業環境が向上するため、近隣への負荷が小さいです。

柱梁接合部のディテール

  • 1.鉄骨を梁貫通形式とした直交梁を設けます。
  • 2.直交梁の周りに補強を施します。
    接合部周りに以下の施工を行うことにより、コンクリートに対する横拘束力及び支圧力を高めます。
    • 1.帯筋タイプ
      上下フランジにバンドプレート、ウェップに鉛直スチフナーを設けます。
      仕口鉄骨の上下にあるバンドプレートは、梁端部の応力を柱に伝達させるための構造部材であり、その形状は当社を含む各社独自の特許に関連します。
    • 2.ふさぎ板タイプ
      ふさぎ板を設けます。
      接合部コンクリートの周囲にふさぎ板を用いる場合、支圧板および仕口鉄骨下部のバンドプレートを省略することができます。

1.帯筋タイプ

2.ふさぎ板タイプ

柱コンクリート強度・柱主筋強度の拡大

柱コンクリート強度の拡大、柱主筋の強度の拡大を図ることで、従来に比べて約1.5倍の強度を確保することが可能となりました。このことにより、建物の高層化を実現し、断面の縮小化が可能になり建築空間の更なる有効利用が可能となりました。

1.柱コンクリート強度をFc100N/mm2まで拡大(従来はFc60N/mm2
2.柱主筋強度をUSD685まで拡大(従来はSD490)

ブレース付き架構

従来は建築技術性能証明の範囲外でしたが、構造実験を追加することで建築技術性能証明を取得しました。これによりブレースを偏心させることなく、建築技術性能証明の範囲での設計が可能です。

認定・評定・特許など

性能証明番号:GBRC 性能証明 第08-08号

  • 「プレカラム工法研究会」において、一般評定を取得(平成16年10月20日 BCJ評定 RC0206-01)
  • 「鉄筋コンクリート柱と柱梁接合部材の組付け方法およびその構造」で特許を取得(特許第3375296)
  • 戸田式柱RC梁S接合構法(TO-RCS構法)-梁貫通型柱RC梁S接合構法- 平成20年7月1日 GBRC性能証明 第08-08号

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