技術概要

さくさくJAWS工法(Joint All Water Shutting)は、トンネルの外殻構造部に継手付き鋼殻エレメントを順次掘削・連結した後、鋼殻内にコンクリートを打設してトンネルの外殻構造部材を構築してから、内部の地山を掘削搬出する非開削のトンネル構築技術です。
止水機能を有した継手構造の採用と、施工ガイドを兼用する推力伝達部材に密閉式推進機を固定して、鋼殻エレメントを間接牽引する方式により、地下水対応型の合理的施工方法を実現します。

お客様のメリット

  • 牽引方式のため、推力が鋼殻エレメントに直接作用する従来の推進方式に比べ、エレメント補強を省略でき、鋼殻エレメント費用を抑制できます。
  • 先行エレメント掘進で貫通した推力伝達材を、次のエレメント掘進の施工ガイドとして活用するため、施工の効率化及び掘削設備費の簡素化が図れます。
  • 密閉式掘削機によりスムースな掘進を可能とし、地盤変状等を抑えることでができます。
  • 止水機能を有した継手構造の採用により、地盤改良等の補助工法を必要最小限に抑え、工事費の削減とともに、周辺環境に与える影響を抑制します。
  • 継手構造は、母材と同程度の応力伝達性能を発揮できる構造であるため、発生断面力に応じた鋼殻エレメント構造を設計でき、経済性を確保できるほか、継手の影響による完成躯体の剛性低下を抑制できます。

技術・工法の特徴

施工性の向上

(1)開始エレメントの施工

開始エレメントの施工に先立ち、その施工精度を確保するため、施工ガイドとなる先導管を小口径推進により施工します。
この先導管に密閉式掘削機の先端を固定して、開始エレメントを推力伝達部材で間接けん引して施工します。

(2)上部エレメントの施工

先行エレメントの施工で立坑間を貫通した推力伝達部材を施工ガイドとして、両側の推力伝達部材で掘削機に直接推力を与え、掘削機に固定したエレメントを間接けん引して施工します。
掘削機と一緒に移動する施工ガイド兼用推力伝達部材は、到達立坑でユニット単位に分割・回収して、次エレメント施工のための推力伝達部材として活用します。
上記の作業を順次繰り返して上部エレメント部を構築します。

(3)側部エレメントの施工

側部エレメントの施工は、推力伝達部材が上下配置となる以外には、上部エレメントと同様の作業手順により行います。
施工済みのエレメントについては、継手の接合・一体化作業を並行して行います。

(4)エレメント施工の完了

上部、側部、底部の順でエレメント施工を完了して、外殻部を閉合します。
施工済みのエレメントについては、並行作業で継手の接合・一体化、コンクリート打設を行い、トンネル本体構造を構築します。
最後に内部土砂を掘削してトンネルを完成させます。

優れた継手性能

  • 溶接継手タイプとモルタル充てん継手タイプの2種類の継手を、施工条件などに応じて便宜選択します。
  • 溶接継手は、仮設の凹凸継手を嵌合させて、鋼殻エレメントを掘進し、掘進完了後に母材鋼板に予め設けた開先部分を自動溶接機で突き合わせ溶接して一体化します。
  • モルタル充てん継手は、本体構造の一部となる凹凸継手をエレメント掘進時に嵌合させ、掘進完了後に継手内の洗浄、凹部の変形抑制を目的としたボルト締結後に、高強度モルタルを充填して一体化します。
  • 溶接継手は、継手構造が簡略である反面、施工余裕が小さいため比較的短距離のトンネルに適した継手です。一方、モルタル充てん継手は、継手構造が重厚となりますが、大きな施工余裕を確保できるため長距離の施工に有利となります。
  • いずれの継手も施工時にも止水性を有する継手構造であり、地盤改良等の補助工法なしで、地下水に対応できるとともに、母材と同程度の応力伝達機能を発揮できるため、エレメント鋼殻構造の合理化が図れます。

技術に関するお問い合わせ

関連情報

実績

  • さくさくJAWS工法施工性確認試験(平成20年8月)