2018年12月26日

戸田建設(株)(社長:今井 雅則)は、建物で発生する結露について学んで活かせるシステム「結露防止対策Navi」を構築し、社内運用を開始しました。
「結露防止対策Navi」は、これまでに蓄積された結露に関する情報を社内イントラネット上に一元的にまとめ、結露発生のメカニズムとその対策を体系的に学ぶシステムです。設計・施工の技術者が本システムを利用して結露に関する知識を身に付け、適切な結露対策を施すことで、建物の結露ゼロを目指します。

図1 「結露防止対策Navi」の表示画面の例

1.開発の背景

建物の結露は、建材の腐食や錆等の発生による構造上の性能劣化に加え、工場・倉庫等に保管された商品の品質低下やカビ・ダニ繁殖による居住者・利用者の健康被害等の問題を引き起こします。それらを防ぐため、建物を造るにあたっては設計・施工の技術者が細心の注意を払い、お客様の運用方法を理解したうえで適切な結露防止対策を施す必要があります。一方、結露対策に関する技術資料は社内外に数多くあるものの、分散していて参照しづらいことが実状でした。
そこで、当社は建物の結露ゼロを実現するために、これまでに蓄積された結露に関する情報を一元化した学習システムによって、社内の技術者が結露に関する幅広い知識を身に付け、実務に活かす仕組みを構築しました。

2.「結露防止対策Navi」の特徴

「結露防止対策Navi」は、多様な事例から、結露発生のメカニズムと適切な対策手法を学習するシステムです。結露に対する理論的な理解のみではなく、技術者が設計図を見たときに空気・熱の流れをイメージし、結露の発生しやすい部位とその対策方法が自然と思い浮かぶようになることを目指しており、以下の特徴を有します。

  • ① 結露を、原因(建築と設備)と発生時季(夏と冬)に分類し、それぞれで生じやすい部位と発生メカニズムをイラストを用いてわかりやすく解説。
  • ② 多様な対策手法を事例シートに整理し、建物の用途・部位毎に網羅的に掲載。
  • ③ 事例シートでは、現場で実施可能な応急的な処置と発生原因に立ち返った根本的な対策手法の両方を解説。
  • ④ 理解度チェック問題を用意しており、単に事例やメカニズムを「見る・読む」だけでなく、対策手法を「考える」ことで理解の定着を図ることが可能。
  • ⑤ 設計・施工時の対策に加え、運用に関する事例や注意事項も集約。
  • ⑥ 更なる知見を得たい技術者のために、書籍や学術論文等の参考文献を紹介。

表1 「結露防止対策Navi」の構成

項目 内容
1 結露発生のメカニズム ・原因および時季によって結露の生じやすい部位とそのメカニズムの解説
2 対策事例 ・多様な対策手法の紹介(用途、部位による検索が可能)
3 理解度チェック問題 ・e-ラーニング形式による出題
4 運用状況に起因する事例 ・運用状況に起因する事例とその注意事項
5 さらに詳しく知りたい方は・・・ ・結露に関する参考文献の紹介

図2 結露発生のメカニズムの一例

図3 対策事例シートの一例

図4 理解度チェック問題(左)とその解説(右)の一例

3.今後の展開

当社は本システムを社員教育に積極的に活用し、お客様の施設や商品を結露の被害から守ります。