新しい100年を担う、
これからの皆さんと共に

  • 代表取締役社長
  • 大谷 清介
profile
1958年生まれ。1982年3月に北海道大学工学部建築工学科(現在の環境社会工学科建築都市コース)を卒業後、同年4月に戸田建設へ入社。一貫して東京支店建築工事部で経験を積み、建築施工の第一線に携わる。作業所長として大丸有地区の大型プロジェクトを数多く手がけたのち、千葉支店長、関東支店長、管理本部執務などを歴任。2021年4月より現職に就く。大切にしていることは「立場に関係なく、会社に貢献する姿勢」。

建設業界との出会い
そして戸田建設への入社へ
建設業界を志したきっかけは二つ。一つ目は、小学生の頃に出会った大工さんです。当時、自宅の工事に来ていた大工さんと仲良くなり、様々な話をしてもらいました。間近で見る彼らの仕事ぶりに圧倒され、自然と憧れを抱いたことを覚えています。二つ目は、中学生時代の先生です。当時、私の夢は画家。「将来は絵描きになりたい」と本気で考えていました。しかしながら、その想いを先生に伝えたところ、「画家は食いっぱぐれがあるぞ」と返ってきました。狭き門だから考え直した方がいいのではないか、という訳です。いま思えば、私の画家としての才能のなさを知り、優しく諭してくださったのかもしれません。その時に勧められたのが、建築家の仕事です。「なるほど」と納得した私は、大学では工学部を選択。建築工学科で、本格的に設計を学びました。

勇んで入学した建築工学科でしたが、残念ながら設計の勉強は私の性に合いませんでした。定められた法規や制約の中で行う作業が、どうにも窮屈だったのです。そこで、コンクリートに関連する材料工学に専攻を移しました。その後の就職活動で出会ったのが、戸田建設です。材料工学の知識を活かし、施工管理として入社しました。

仕事以外での学びが
さらなる仕事へと繋がっていく
入社以来、とにかく愚直に働いてきました。働き方改革という言葉自体が存在しない当時、私自身もほとんどの時間を仕事に費やしていたことを覚えています。がむしゃらに働く中で一歩ずつステップを踏み、30代半ばで初めて作業所長を任されることに。「さあ、これまで以上に働くぞ」と意気込む私でしたが、先輩から寄せられたアドバイスは思わぬものでした。「建築以外のことも知った方がいい。年次が上がり立場が変わると、建設業界以外の方々と接する機会が多くなる。そんな時、話す内容が限られていてはダメだ。人間としての幅を広げるためにも、多様な文化や教養を身につけなければならない」

この時のアドバイスは、いまなお実践しています。仕事だけに向き合うのではなく、自分自身を高め、ストレスを減らす趣味や好奇心を持つことの大切さ。私自身で言えば、歌舞伎やクラシック音楽がそれにあたります。日々の仕事とは少し離れた作品や文化に触れ、頭をリフレッシュする時間を持つことで、普段の業務にも良い影響を与える。近年の経営方針においても、こうした労働環境の改善にも繋がる「個人の時間の醸成」には注力をしています。
自分次第で、どんな人にもなれる
それこそが、若者が持つ可能性そのもの
田坂広志という技術者がいます。彼の書いた『仕事の思想』という一冊に書かれているのは「仕事の報酬とは何か?」という問いかけ。給与や出世、生活の向上や趣味の充実と、人により答えは様々でしょう。まずこの本に書かれているのは「仕事の報酬とは、仕事である」ということです。入社し、能力が身につき、多くの人と関わりプロジェクトをこなしていく。そうすると、評価される人のもとには必ず新しいプロジェクトの相談が来ます。その中には、いまの自分には少し荷が重い内容も含まれているかもしれない。しかし、そうした仕事が来ることこそが、以前に自分がやり遂げた仕事の報酬そのものだと言うのです。最終的には、「仕事の報酬とは、成長である」と結論づけています。仕事によって人間として成長できるという視点は、とても共感できます。

こうした視点は、私自身の仕事観にもあてはまります。誠実さや真摯さ、親身な姿勢で物事と向き合い続ければ、必ず道は拓ける。そして、そのような志を持つことは、社会人になった後でも十分に間に合うと思うのです。私自身、入社間もない頃は決して褒められる社員ではありませんでした。少しずつ教えを受けることで、仕事への向き合い方を学んだのです。
若い方々が持つ可能性は無限です。「後生(こうせい)畏(おそ)るべし。焉(いずく)んぞ来者(らいしゃ)の今に如(し)かざるを知らんや」という孔子の言葉があります。現代の日本語では「無限の可能性を秘めた若者の存在は恐ろしい。“私たちの水準に及ばない”などと、どうして言えるだろうか」と表現できるでしょうか。若者が持つ無限の可能性を評したこの言葉の通り、私自身も若い方々が持つ溢れんばかりのエネルギーやパワーに期待し、それを待ち望んでいます。

当社は今後、グローバリゼーションとブランディング、そしてイノベーションをテーマに、これまで以上に高い付加価値を与えられる企業へと進化・成長していきます。その主役は、紛れもなくこれから入社する皆さんです。私自身も全力で皆さんをサポートします。ぜひ、共に働きましょう。
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