技術概要

接触感染のリスクを低減するために、吹き付けるだけで建材の抗菌性能を向上させることができる、光触媒コーティング剤「サンフラッシュIC※1」を開発※2しました。
院内感染が問題となる医療施設はもちろん、接触感染の被害が懸念される福祉施設や学校などにも最適です。

※1 IC:Infection Control(伝染病管理)

※2 サンフラッシュ・テクノロジーとの共同開発です。

お客様のメリット

院内感染の原因の一つとして、接触感染が挙げられます。そこで、施設内の様々な部位に塗布するだけで抗菌性能を向上させることができる「サンフラッシュIC」を開発しました。

  • 短い施工期間 サンフラッシュICの施工は、吹き付け1回※3となります。
    施工後の養生時間も、6~8時間程度と短い時間で済みます。
  • 下地を選ばない
    ・クリアタイプのため、下地の色合いをほとんど損なうことなく施工可能※4です。
    ・壁面だけでなく、便器や手洗いにも吹き付け可能です。 
  • 環境に優しい
    水性系で、溶剤をほとんど含まないため、施工中のにおいが大変少なく※5なっています。  

※3 改修工事の場合には、事前に下地材の処理作業が必要となります。

※4 場合によっては下地処理が必要なケースもあるのでご注意ください。

※5 営業中の場所でも施工することが可能です。

技術・工法の特徴

抗菌性能

開発した「サンフラッシュIC」に対して、(財)北里環境科学センターにおいて、JIS R 1702:2006「光触媒抗菌加工製品の抗菌性試験方法 光照射フィルム密着法」に準拠した抗菌試験を行いました。

  • 試験を行ったすべての菌に対して、無加工試験体と比べて、サンフラッシュICを施工した試験体では、99.99%以上の抗菌効果が確認できました。
  • 抗菌活性値※6では、4.0以上となり、優れた抗菌性能を有しています。
  • MRSAにおける菌数の経時変化を左図に示します。ここでは、抗菌性能を発揮するまでの時間を把握するために、菌数の経時変化を確認しました。
  • 試験開始から30分という短い時間でも抗菌効果を発揮していることが確認できました。
  • 光の当たらない暗所においても、同様の結果が得られており、室内で優れた抗菌効果があることが確認できています。

抗菌試験結果

※6抗菌活性値:2.0以上で抗菌効果あり

※7加工品:サンフラッシュICを施工

施工方法・検査

施工方法

  • 実際に運用している病棟の多目的トイレにおいて、サンフラッシュICの塗布、自動水栓の設置、床材の張替など、抗菌性能向上を目的とした改修工事を行いました。
  • サンフラッシュICは壁や天井だけでなく、床や便器などの器具にも塗布しました。
  • 改修工事は、病棟を運用したままで行いました。

便器吹き付け例

天井吹き付け例

検査項目

検査の様子

改修前後の多目的トイレで以下の項目について測定を行いました。

<菌数測定>

  • トイレ各部の菌数を培養法により測定しました。

<ATPふき取り検査>

  • 器具や床、壁などトイレ各部についてATPふき取り検査を行いました。
  • ATPふき取り検査は、清浄度を把握するための手法としてよく用いられています。検査は、対象を綿棒でふき取るだけと簡単で、結果は相対発光量として得られます。

測定結果

いずれの検査においても、改修後では改修前よりも良好な測定値となり、抗菌性能の付与を目的とした 改修工事によって環境が改善されていることが確認されました。

<菌数測定>

  • 一般生菌数が一定数検出された箇所の割合(左図)および一般生菌数の減少例(中央図)を下図に示します。
  • 改修後は検出限界値以下の箇所が増加し、改修前と比べると全体的に菌数が減少していることが確認できました。
  • 特に、改修前には生菌数の多かった便座の裏や床では、菌が大幅に減少していました。

<ATPふき取り検査>

  • 相対発光量※8の減少例を下図(右図)に示します。
  • 改修後の相対発光量は、特に床において、改修前よりも低い値となりました。
  • 今回の改修によって、トイレを清潔に維持できていると考えられます。

※8 清掃や洗浄が不十分な場合、高い値を示す。

一般生菌数が検出された箇所の割合

一般生菌数の減少例

相対発光量の減少例

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