新着情報 既存一般病棟の感染症緊急対応 実証実験による検証の実施

2020/11/06

戸田建設(株)(社長:今井 雅則)は、平常時は一般病床として利用している病室を、感染症対応時は応急的に陰圧に切替えて利用できる空調システムを計画し、実際の病棟で風量と陰圧状況の実証実験を行い、有効性を確認しました。

背景と実証実験の概要

一般病棟のエアバランスは、平常時は等圧ですが、感染症対応時は病室を陰圧化、スタッフステーションを陽圧化することにより、スタッフや患者の安全性向上につながります。
本対応は、空調機の風量調整により、室圧の異なるゾーンをつくり出すことで実現するものです。風量調整は、病室とスタッフステーションの空調機が別系統で計画されていれば、ゾーンごとのエアバランスを比較的容易に調整することができます。また、外気処理空調機の余力がない場合は、給気ファン等の増設により調整が可能です。
実証実験では、病室の風量を100%~0%まで変更し、病室出入口付近における気流方向の確認を行いました。病棟内すべての病室で確実に陰圧が確認できるエアバランスを検証し、最適な設定値とすることにより対応できることを確認しました。
なお、空調機の風量切替え(平常モード/感染症対応モード)は、中央監視盤からの遠隔操作とすることも可能です。

20201105_1.jpg
20201105_2.jpg
図1 空調システムイメージ図

今後の展開

陰圧対応システムの性能を検証できたことで、今後、感染症対応病床を検討している既存病院へ提案していく考えです。