平成30年8月
代表取締役社長

今井雅則

当期の概況

株主の皆様には平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

当期における国内景気は、雇用・所得環境が改善し、個人消費や輸出にも持ち直しの動きが見られるなど、緩やかに回復しております。建設業界におきましては、官公庁工事の受注が前期を下回りましたが、民間工事は上回り、全体としては前期並みに推移しております。

このような状況の中、当社グループの業績は以下のとおりとなりました。

連結売上高につきましては、主に国内グループ会社における外部顧客への売上高の増加及び在外子会社の手持工事の進捗により前期比1.5%増の4,290億円となりました。営業損益につきましては、生産性向上の継続的取り組みによる建設事業の利益率向上により、売上総利益率が14.1%と前期比1.6ポイント上昇し、売上総利益は603億円(前期比14.0%増)となりました。一方、販売費及び一般管理費につきましては、298億円と前期比6.9%増加したものの、営業利益は304億円と前期比21.9%増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、法人税等の負担の増加等により、254億円(前期比39.5%減)となりました。

経営計画の進捗状況

当社グループは、現在、2019年度を最終年度とする中期経営計画を推進しています。本計画では持続的成長に向けた収益基盤の構築を基軸に据え、各施策に取り組んでおります。

堅調な受注環境を背景に、国内建設事業の繰越工事高は高水準で推移しています。こうした中、最新技術・ICTを活用した施工革新「トダ・イノベーション・サイト」を推進し、生産性の向上に取り組んでおります。また、近年は設計施工一括受注工事が受注高全体に占める割合が上昇しており、プロジェクトの初期段階から、業務のフロントローディング及び組織間のコラボレーションを推進し、施工上の課題の早期解決に取り組んでいます。

戦略事業分野(投資開発、新領域、国内グループ会社、海外)におきましては、八丁堀センタービル(東京都中央区)について、共同所有会社であった㈱日新ライフの全株式取得により単独所有とし、不動産賃貸収益基盤の拡充を図りました。今後も、新規収益物件の獲得とともに、自社保有資産の有効活用により、さらなる収益向上を推進してまいります。

また、浮体式洋上風力発電の事業化に関しましては、2017年12月に「戸田建設グリーンボンド」を発行し、今後の事業展開に向けた資金として100億円を調達いたしました。また、2018年5月には、環境省の低炭素型浮体式洋上風力発電低コスト化・普及促進事業の補助を受けて建造を進めてきました、半潜水型スパッド台船「FLOAT RAISER(フロートレイザー)」が完成いたしました。

魅力的な建設現場の実現へ 「トダ・イノベーション・サイト~2023年の姿~」を作成

「トダ・イノベーション・サイト~2023年の姿~」を実現します。

当社は、2016年12月に「建設の未来像~2030年の姿~」を発表し、先端技術を活用した10年・15年先の建設業の未来像を「未来の歩き方」という冊子で示しました。この中で描かれた魅力的な建設現場を実現するため、今回の構想では、5年後を想定した具体的な施工技術をまとめています。今後、これらの技術を実現するための研究開発を進め、全社一丸となって夢ある安全性・生産性No.1企業を目指します。

次期の方向性

2018年度も引き続き、あるべき姿を見据え、未来への投資を実行してまいります。

特に国内建設事業では、手持工事の進捗が進むことにより、売上高の増加が見込まれます。技術開発を加速するとともに、施工体制を見直していくことにより、生産性向上を図ってまいります。また、働き方改革につきましても、フレックスタイム制の導入やワークスタイルの変革等を通じて、社員一人ひとりの自律した働き方を促進し、生産性と創造性の向上に取り組んでまいります。

戦略事業分野におきましては、保有資産の有効活用、エネルギー関連を中心に、約275億円の投資を計画しております。2018年3月にはエネルギー事業部を新設しており、同事業部を核に浮体式洋上風力発電事業のさらなる発展に取り組んでまいります。また、国内グループ会社、海外事業につきましても、グループ間の連携とともに、営業体制の整備などを通じ、収益力の強化を図ってまいります。

このような施策をグループ全体で推進し、持続的に成長する企業を目指してまいります。株主の皆様におかれましては、一層のご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

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