新着情報 IoT技術を活用した次世代研修センターを開設! データセンシングによる新しい研修センターを提案

2021/02/26

戸田建設(株)(社長:今井 雅則)は、南砂工作所跡地(東京都江東区南砂)に新たに建設した宿泊施設付き研修センター『TODA Innovate Lab』にて、環境・感情センシングを活用した新しい研修のあり方を模索する実証実験を開始しました。
当施設では、創造性を高め、人財の進化を促す施設というコンセプトの下、受講者の研修中のコミュニケーション能力や感情を数値化し、見える化できるシステムを構築しました。受講者のコミュニケーション能力や研修時の感情値を測定・分析し、リアルタイムでの表示や研修後のふり返りに活用することで、より良い研修の実現と個人の成長を促進させていきます。また、室内環境が人に与える影響を実証し、研修環境の向上を図るとともに研修空間以外へも展開を検討してまいります。

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建物外観写真
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研修室写真

実証実験概要

この実証実験では、研修形式をグループディスカッション型、教室講義型の2つに分類し、各形式に適したデータ収集・分析を行います。また、2階の一室で研修時に室内環境の計測する環境センサーを設置し、感情センシングと統合した分析を行います。

  • グループディスカッション型の会話センシング
    グループ形式(5~6名程度)の研修時に、音声データを可視化するNAONA((株)村田製作所製)※1を用いてコミュニケーションの見える化を図ります。受講者のコミュニケーション能力の評価や議論の盛り上がり度合いをグラフ化し、各個人の会話傾向や特性をデータとして出力し提供します。初期段階として、5台の機器を設置し、複数のグループを同時に測定します。ディスカッションに対する評価を個人が得ることで、コミュニケーションの改善を図りやすくなり、参加者の自己啓発へとつながります。なお、機器の運用は、ポータブルとし研修施設内の各所で使用可能です。

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グループディスカッション型システム
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発言時間と発言モード推移
  • 教室講義型の感情センシング
    大人数での使用を予定している講義室を教室講義型研修時の感情センシングLabとして位置付け、講義時および施設滞在中の感情データの収集を行います。各個人の感情値を記録するため、ウェアラブルデバイス型のセンサーSilmeeW22(TDK製)※2を使ったNEC感情分析ソリューション※3を50セット導入しています。分析結果は、ビジュアル分析プラットフォーム(Tableau Online※4)より研修の企画者、講師、受講者へ情報提供を行います。

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教室講義型システム図
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講師用提示資料
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受講者用提示資料
  • 環境センシング
    環境の変化による人の感じ方を評価するために、空間の環境情報を収集します。また、研修空間において室内環境(温度、湿度、気流、照度、CO2)の変化に対して、在室者がどのように感じるのかをウェアラブルデバイスで測定します。検証結果より環境の最適化を図っていきます。
環境センシング概念図

今後の展開

データの蓄積および分析プラットフォームの活用により、実証実験で終わらせず研修内容の改善と研修室環境の最適化を促進させていきます。さらに次のステップとして、多様なワークスタイルに求められる最適な空間を実現するため、人を中心とした空間づくりの基礎データの一つとして整理し、研修空間以外の用途へも展開してまいります。

関連リリース

「L stay&grow(エルステイアンドグロウ)南砂町」2021年2月1日開業をリリース
https://www.toda.co.jp/news/2021/20210201_002885.html