新着情報 地震でも天井を落とさない! 安全安心な建物を提供 天井耐震補強金物「ペアロッククリップ」を標準採用

2021/03/08

戸田建設(株)(社長:今井 雅則)は、落ちない天井を目指して2016年9月より天井耐震補強金物「ペアロッククリップ」を当社施工の現場に標準採用(当社施工現場の約8割に採用)し、天井の耐震対策の向上に努めています(写真1、写真2)。
2011年東北地方太平洋沖地震を初めとして、大地震時に多くの建物で天井の落下被害が発生しています。2021年2月13日に発生した東北地方を中心とした地震(最大震度6強)においても物流倉庫等において天井の落下被害が報告されています。
当社では2011年の東日本大震災の前より耐震天井技術の開発を進めていたため、2011年の震災後、素早く安全安心な耐震技術をお届けすることができました。2016年には現在当社の標準仕様となっている「ペアロッククリップ」を開発しています。「ペアロッククリップ」は、天井下地の結合部を強固に補強し、天井の耐震性を向上させる補強金物です。戸田建設では「ペアロッククリップ」を当社の建設する建物に標準採用しており、それにより、天井での落下被害はこれまで発生しておらず、今回の地震においても「ペアロッククリップ」を採用した建物での落下被害はありませんでした(当社調査による)。

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写真1 ペアロッククリップ

天井落下の原因

天井の落下要因は様々ですが、その一つに天井下地材を接合するクリップの外れに起因する被害が多く報告されています。

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本製品の特徴

「ペアロッククリップ」は以下に示す特長があります。

  1. 1天井下地材である野縁受けと野縁を挟み込む機構により、脱落の原因となる下地材の倒れを防止します。
  2. 2同一部材2個で1組(ペア)とし、工具が不要でお互いをしっかりとはめ合せる機構(ロック機構)のため、地震でも外れません。
  3. 3「ペアロッククリップ」の性能は第3者機関((一財)建材試験センター)で確認されています。
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写真2 ペアロッククリップ施工現場の天井下地の写真の一例

今後の展開

近年、建物の耐震性能向上とともに、建物内の非構造部材にもそれに応じた耐震性能が求められています。建物に大きな被害はなくても、天井が落下すれば建物の機能は失われます。特に、病院や防災センター、災害時に拠点となる建物においては、その機能を守ることも非常に重要です。
戸田建設では、今後も「ペアロッククリップ」を標準仕様として採用し、落ちない天井を提供して行くとともに、耐震・免震構造、機械類の転倒防止策や地震モニタリングシステム「ユレかんち」も合わせて各企業様のBCPに貢献してまいります。
また、「ペアロッククリップ」は当社以外にも外販をしており、広く社会にも貢献しています。