新着情報 プレキャスト床版の新たな接合方法「すいすいC&T工法TM」を開発 耐用年数100年相当の疲労耐久性能を証明
2021/03/30
戸田建設(株)(社長:今井 雅則)は、大阪大学名誉教授 松井 繁之氏の指導のもと、道路橋の床版取替工事における新たな接合方法※1「すいすいC&T(キャット)工法TM」を開発し、100年相当の疲労耐久性を有する接合方法として(株)高速道路総合技術研究所へ性能証明書を提出し合格しました。
- ※1 「道路橋の大規模更新工事の工期短縮を実現」 https://www.toda.co.jp/assets/pdf/20200227.pdf
本工法の概要
本工法は、当社独自の継手構造を用いることで、プレキャスト床版の現地接合を容易にする工法です。
- 1先行床版に埋設されているC型金具に、後行床版のT型金具を挿入(写真1~3参照)
- 2挿入後、間詰部にモルタルを充填(写真4参照)
本工法の特徴
(1)工程短縮20%、コスト低減15%の実現
以下の特長①~④により1日あたりに進められる施工距離をより延ばすことで、床版接合の作業工程20%程度の短縮、工事費15%程度の低減を実現します。
- 1独自の継手構造で間結部の幅を狭め、プレキャスト床版を拡幅したことによる床版設置枚数の低減
- 2床版設置作業および間詰部作業時間の短縮
- 3継手構造の簡素化
- 4継手部材の小型化
(2)優れた耐久性能の実現
- 5耐荷性能
本工法の継手は、静的載荷試験の結果より、正曲げ・負曲げに対して変わらない性能を有していることが確認され、支点部や支間においても連続した床版の耐荷性能を発揮します。 - 6疲労耐久性
耐用年数100年に相当する荷重および走行回数を規定した試験方法442※2に基づく輪荷重走行試験を行った結果、漏水が確認されず、その後、既定の走行回数の4倍でも疲労破壊が生じなかったことから、十分な疲労耐久性を有することが証明されました。
- ※2 NEXCO試験方法(第4編)構造関係試験方法に規定されている「プレキャストPC床版接合部の疲労耐久性試験方法」
今後の展開
当社は今後、大規模インフラ更新事業における老朽化した高速道路橋などの床版の取替工事への適用に向けて、本工法を工期短縮やコスト低減が図れ、さらに疲労耐久性に優れた付加価値の高い技術としてお客様に積極的に提案し、現場適用を推進していきます。