新着情報 「新TODAビル」においてCASBEE Sランクを取得 大規模複合ビルにて高位評価でSDGs対応版CASBEE建築評価認証を獲得※1

2022/04/20

戸田建設(株)(社長:大谷 清介)は、この度、東京都中央区京橋1丁目にて建設中の新社屋「新TODAビル」において、建築環境総合性能評価システム(CASBEE)による建築物環境性能評価※2にて最高位であるSランク認証を取得しました。
大規模複合用途ビル※3におけるSDGs対応版でのCASBEE-建築(新築)にてSランク認証取得は本件が日本初となります。また、自主評価による建築環境SDGsチェックリストにおいても総合スコアでランク5を獲得しました。
なお、当ビルは2021年9月6日に既に超高層大規模複合ビル※4における建物全体での日本初のZEBReadyも取得済みです。

  • ※1 一般財団法人住宅・建築SDGS推進センターホームページ、CASBEE評価認証物件一覧による(2022年4月初め時点)
  • ※2 CASBEE-建築(新築)2021年版(SDGs対応版)を使用
  • ※3 延床面積50,000㎡以上の複合用途ビル
  • ※4 建物高さ150m以上の複合用途ビル
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図1 完成予想パース(外観)
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図2 「CASBEE-建築(新築)」認証ロゴ
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図3 BEEチャート
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図4 建築環境SDGsチェックリスト

CASBEEについて

「CASBEE」(建築環境総合性能評価システム)は、建築物の環境性能で評価し格付けする手法です。省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建物の品質を総合的に評価するシステムで、評価結果は「S」を最高位とし、「A」「B+」「B-」「C」の5段階でのランキングが与えられます。

CASBEE Sランク取得に向けた取り組み等

本物件のCASBEE-建築(新築)Sランク認証取得に向けた建築的・設備的取り組みについて代表的なものを下記に示します。

  1. 1建築的取り組み
    外壁の大部分を占める基準階外周部において、熱的配慮として1.8mピッチで大小の縦フィンを配置すると共に、南北にはバルコニー・庇を設ける事で日射負担を抑制し、高性能Low-E複層ガラスの採用・上下別動制御の電動ブラインドの採用等により、外皮負荷低減と有効受光の両立を図っています。その他に、フロア階高を4.7m以上確保し、空間の対応性・更新性を図り、サービス性能を向上しています。また、建物前面に広場を設け、積極的に外構緑化・建物緑化を行い、街並みとの調和に配慮した景観計画にしています。
    構造では日本一「揺れない」耐震性能を目指した当社開発のコアウォール免震構造を採用し、非常に高い安全性を提供します。耐震性能は建築基準法の1.5倍、変形許容は鉄骨免震構造の1/2、揺れ許容は鉄骨制振構造の1/2で設計しています。また、基礎梁・耐圧スラブにおける躯体材料として、低炭素型のコンクリート「スラグリート®※5を採用し、施工段階における二酸化炭素の削減にも寄与しています。
    • ※5 西松建設(株)と共同で開発した高炉スラグ微粉末高含有コンクリート(NETIS登録番号:QS-210008-A)
  2. 2設備的取り組み
    空調設備ではコージェネレーション設備700kW×2台を当ビル用に7階熱源機械室に設置、常用電力供給とともにその廃熱を吸収式熱源機熱源、熱交換器温水熱源、職域食堂の給湯に利用し、熱の高効率運用を行っています。また、屋上に水素蓄電設備を併用した太陽光発電パネル50kWを配置し自然エネルギーの取込みとその有効配電を実現しています。さらに高効率機器を多数採用し、基準階事務室に潜顕分離空調を採用し顕熱処理に高効率ターボ冷凍機を使用、換気における全熱交換器の導入・インバーターによる適時適量制御の導入により消費エネルギーの大幅な削減を図っています。
    衛生設備では節水型器具の採用は元より、雑排水、厨房排水、空調排水、雨水を処理し、全館のトイレ用雑用水として再利用し節水に努めています。
  3. 3運用段階での取り組み
    竣工後の運用段階に入った際に、建物で消費される各種エネルギー消費量を年間通じてモニタリングできる中央監視を構築し、その傾向を分析、妥当性を確認することで次年にフィードバックできる設備としています。また、その設備を組織的に運用管理できる体制を運用前に整備する予定であり、BIMを使用したFM構築にも取り組んでいます。

戸田建設の地球環境への取り組みと今後について

当社では世界の「1.5℃目標」達成に向け、ZEBの普及と共に、2010年よりエコ・ファースト企業として環境課題の解決に取り組んできました。2017年にCO2削減目標のSBT※6認定を取得し、さらに2019年にはRE100イニシアチブ※7へ加盟し、事業活動におけるCO2排出量の削減、そして再生可能エネルギーの利用を推進しています。また、本物件では今後、運用・技術の両面において更なる省エネ、CO2削減性能の向上に取り組んでいきます。

  • ※6 Science Based Targetsの略。パリ協定達成のための科学的知見と整合したCO2排出削減目標
  • ※7 事業運営を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げる企業が参加する国際企業イニシアチブ
図5 各種ロゴマーク(左から エコ・ファースト企業認定/RE100/SBT認定/CDP A list企業選定)
中央通り側広場外観イメージパース
図6 中央通り側広場外観イメージパース
物件概要
工事名称 (仮称)新TODAビル計画 新築工事
所在地 東京都中央区京橋1丁目7番1号
敷地面積 6,147.44㎡/建築面積:約4,680㎡/延床面積:約94,800㎡
建物高さ 約165m
容積率 1,300%
構  造 RC造(コアウォール構造)、S造・CFT造・SRC造・免震構造/階数:地上28階、地下3階
用  途 事務所・集会場・美術館・物販店舗・飲食店舗・自動車車庫
設  計 戸田建設株式会社一級建築士事務所
施  工 戸田建設株式会社東京支店
新TODAビル計画概要

本計画は、都市再生特別地区京橋一丁目東地区として2016年3月に都市計画決定を受け、「まちに開かれた、芸術・文化拠点の形成」「街区再編、防災対応力の強化、環境負荷低減」を目指した超高層複合用途ビルです。
芸術・文化拠点の形成として、低層部の1階に店舗兼情報発信施設、3階に若手芸術家の育成創作活動拠点、4・5階に情報発信施設としてのカンファレンス機能(大ホール380人規模・小ホール220人規模)、6階に美術館(約1,200㎡のギャラリー空間)を有しております。
8階から上部は、1フロア当たり、約2,400㎡(約720坪)の事務所用途となっております。
記載の他、様々な要素から、ユーザーへの付加価値を提供し、Art&Wellnessをテーマとした、建物全体で未来志向の働き方が実現できるオフィスの構築に取り組んでいます。