新着情報 戸田建設株式会社工事監理一級建築士事務所の開設と厳正な工事監理の実施 (仮称)TODA BUILDINGにおける設計施工品質向上に向けた「S方式」配筋検査の採用

2022/09/06

戸田建設(株)(本社:東京都中央区、社長:大谷 清介)は、建築物の品質に対する関心が大きく高まっていることや最近のプロジェクトにおいては提案段階より、独立した監理業務体制を要望される事例が増加していることから、新たに「戸田建設株式会社工事監理一級建築士事務所」を開設することとしました。

事務所名 戸田建設株式会社工事監理一級建築士事務所
所在地 東京都港区芝浦3-9-1
開設者 戸田建設株式会社 代表取締役 大谷清介
登録番号 一級 東京都知事登録 第64833号
登録年月日 令和4年3月15日

工事監理に特化した一級建築士事務所を開設することにより設計部門・工事部門とは別の第三者的な立場として、厳正な工事監理を実施することが可能となり、より顧客の信頼を獲得するように工事監理業務の強化を図ります。その一環として、現在、建設中(2024年竣工)の新社屋「(仮称)TODA BUILDING」において鉄筋工事の品質を確保する新たな配筋検査「S方式※」を採用して、現在基礎工事中の鉄筋コンクリート造の躯体品質向上に取り組んでいます。

Sの意味:第三(San)者性、厳格な(Severe)などのS

「S方式」配筋検査の概要

当社は設計施工物件において設計者が行う配筋検査の第三者性を高め、検査の質の安定化を図る配筋検査として「S方式」配筋検査を2019年から実施しています。「S方式」は、配筋検査方法を細かくルール化し、不具合のない安定した品質を提供し得る確実な検査を一貫して実施(検査の均質性)することに重点を置くものです。「S方式」による配筋検査は、施工者による全数検査を前提として、柱・大梁・小梁・床・壁の部材種別毎に検査ロットを構成して、品質管理の精度を高めた合否判定を行います。この方法は、より厳格な手続きで実施される鉄骨の溶接部の検査手法をヒントにして検査内容、判断レベルを統一し、均質な検査による確実な躯体品質の実現を目指すものです。

(仮称)TODA BUILDINGにおける「S方式」配筋検査の実施状況

(仮称)TODA BUILDINGは超高層建物であり、基礎・地下部分の各部材サイズが大きいため、1度にコンクリートを打つことができず数回に分けて打設します。また、耐圧スラブや基礎梁に用いている鉄筋は、最大でD41(直径41mm)の太径で、それが何段にも積み重なって配置されています。このため、間違いが発生した場合その修正が非常に困難なことから、途中段階で行う数回の事前検査と最終の全体検査で、合否を判定する形式を採っています。工事着手前には別敷地で試験的な配筋組み立てを行い、施工手順や配筋検査手順の確認を行って監理者・施工者の共通認識のもと実施工に着手しています。

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写真-1 基礎梁最終全体検査時の状況
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写真-2 基礎梁事前検査時の配筋状況(下端1段筋)
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写真-3 B3階床およびコアウォール下部躯体状況

現在、耐圧スラブ、基礎梁部分のコンクリート打設が終了し、建物中央部のコアウォールの下部部分および地下階の鉛直部材の配筋工事が始まっています。「S方式」の配筋検査は、今後は 柱、壁の鉛直部材についても各コンクリート打設範囲毎に検査ロットを構成し、各部材数に応じて設定される抜取率に応じた検査を実施、合否判定を行う通常の工程に入りますが、引き続き検査内容、判断レベルを統一し、均質な検査による確実な躯体品質の確保を行います。

今後の取り組み

当社は、今後も第三者性を堅持した工事監理の実現に向けた取り組みを強化し、その中でも躯体品質の向上、特に鉄筋工事の品質向上、高精度で均質な検査への取り組みを推進し「高い、安定した品質」の建物を提供してまいります。

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<物件概要>
工事名称 (仮称)TODA BUILDING 新築工事
所在地 東京都中央区京橋1丁目7番1号
敷地面積 6,147.44㎡/建築面積:約4,680㎡/延床面積:約94,813㎡
建物高さ 約165m
容積率 1,300%
構造 RC造(コアウォール構造)、S造・CFT造・SRC造・免震構造
階数 地上28階、地下3階
用途 事務所・集会場・美術館・物販店舗・飲食店舗・自動車車庫
設計 戸田建設株式会社一級建築士事務所
施工者 戸田建設株式会社