新着情報 次世代スマートオフィス向けアプリ 「T_ReCS」を開発

2022/09/30

戸田建設(株)(本社:東京都中央区、社長:大谷 清介)では、スマートオフィス向けアプリ「T_ReCS」 1を開発します。
本アプリはビル内の設備やサービスと連携したプラットフォームを活用して入居者へ便利なサービスを提供するもので、2024年竣工予定の新社屋である「(仮称)TODA BUILDING」(以下、TODAビル)の自社が入居するフロア「Toda Creative Lab」に導入します。

  • ※1T_ReCS(ティーレクス)とは、「Toda Touch Remote Control System」の略称

開発の背景

昨今の社会情勢の変化により、オフィスの在り方が多様化しています。そのような環境下でも社員の個性やアイデアを活かし、多様なコラボレーションが活性化する「人の活きるオフィス」の実現に向けて取り組んでおり、その一環としてオフィスのスマート化アプリを開発します。このアプリをTODAビルの自社が入居するフロアであるToda Creative Labに導入し、自社でサービスを利用しながら改良を重ねることで進化し続けるビルの実現を目指しています。

各種機能の説明

スマートオフィスを実現するアプリ「T_ReCS」
当社が提供するスマートオフィスアプリ「T_ReCS」は、スマートフォンで様々な場所に設置されたNFC※2タグをタッチ、又はBLE※3ビーコンの情報を受信することにより位置検知し、IoTプラットフォームと繋がることができます。それによりビル内の機器やセンサー、サービスと連携され、PCやスマートフォンで様々な事象の見える化や遠隔操作が可能になり、利用者に便利で快適なオフィス環境を提供します。
  • ※2NFC(Near field communication)は端末をかざすだけで無線通信を可能にする近距離無線通信規格の1つ。
  • ※3BLE(Bluetooth Low Energy)は近距離無線通信技術Bluetoothの拡張仕様の1つ。
20220930_1.png
図1 スマートオフィスアプリ「T_ReCS」

具体的には以下の機能を提供します。

  1. 1パーソナル環境制御
    BLEビーコンと NFCタグの併用による座席/エリア検知をすることで、事前に設定した好み設定による付近の環境設備の自動制御や、手動による設定変更ができます。
  2. 2社員の位置検索
    社員の出社状況や位置把握ができます。
  3. 3勤務管理の登録
    座席でNFCタグにタッチをすることで勤務管理システムと連携し始業と終業時間を登録することができます。
  4. 4来客者の位置情報表示
    来客者に配布された UWBタグ※4により、広いエリア内でも来客者の位置を簡単に確認することができます。
  5. 5エレベーター(以下、ELV)の呼び出し
    ELV付近に近づくと、スマートフォン上でELV呼び出し操作が可能となり、カード認証不要で呼び出しボタンに接触する事も無く、ELVの呼び出しと行き先き登録ができます。
  6. 6オフィス環境の見える化
    各エリアに設置された環境センサーと在席情報を元に、混雑度と空気環境が見える化されます。またそれらの情報に加え、オススメのエリア表示もされるため、より最適な環境を案内します。
  7. 7食堂の混雑状況把握
    食堂に設置されたカメラの画像解析により、リアルタイムな混雑状況を確認することができます。
  8. 8会議室予約
    会議室の空き状態確認と予約をすることができます。
  9. 9トイレ空き状況の確認
    各階トイレの空き状況が確認できます。また、異常な利用時間を検知した際には管理者にアラート通知されることで、体調不良者の早期発見など、緊急対応にもつなげることができます。
  10. 10BCPサポート
    災害発生時には避難経路を表示します。また、管理者向けにはBCPサポートシステム「ききみエール」や地震モニタリングシステム「ユレかんち」と連携をすることで、企業のBCPに必要な情報を提供します。
    (参考:プレス発表 病院BCPサポートシステムを開発)
    https://www.toda.co.jp/news/2021/20211104_002988.html
  • ※4UWBタグ(Ultra Wide Band)は超広帯域無線通信で、障害物の影響を受けにくい特徴がある
20220930_2.png
図2 「T_ReCS」のサービス提供範囲イメージ
顔認証とELV連携を用いたスムーズな入退
当社社員が使用するセキュリティゲートでは顔認証を導入します。導入する顔認証はマスク着用時でも高い測定精度と認証速度を両立できており、セキュアでスムーズな入退を提供します。また、ゲートを通ると自動でELVが呼び出されるため、ボタンに触ることなく勤務フロアへ到着することができます。

今後の展望

今後は当社社員の本アプリの利用を通じて、ニーズの把握や運用データの蓄積を行います。それを基に社内で開発を続けて継続的に進化させることで、利用者や建物の用途に応じたより良いサービスを提供します。