新着情報 芸術文化の拠点形成を目指し、
アートによるまちのエコシステム構築を目指す
「ART POWER KYOBASHI」を始動
東京・京橋を拠点にアーティストが集い、創作・発表し、
評価を受けて自立成長していく仕組みを各種プログラムを通して実践

2022/11/08

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◀ART POWER KYOBASHI
シンボルマーク

戸田建設(株)(本社:東京都中央区、社長:大谷 清介)は、東京都中央区京橋で進めている自社ビル建替えを含む大規模オフィスビル開発において、隣接街区と共同して芸術文化の拠点形成を目指し、2024年竣工のTODA BUILDING(以下、TODAビル)の低層部で展開するアート事業を発表しました。

TODAビルの高層部(8~27階)は賃貸オフィス、低層部(1~6階)には現代アートやデザイン、ものづくり等をテーマとした芸術文化の創作交流と情報発信機能を担う複合施設を構え、ビジネスパーソンや来街者が芸術に触れられる場を創出します。

当社のアート事業は、コンセプトを「ART POWER KYOBASHI」とし、アーティストやキュレーターなど芸術文化の領域で活動する新進のクリエーターが集い、創作・発表し、評価を受けて自立成長していく仕組みを各種プログラムの実践を通して構築・支援するものです。同時に、京橋に息づく文化資産がアーティスト等とともに更新され、成長を続け、京橋の魅力が向上するまちづくりに貢献します。アーティスト支援とまちの魅力向上には、創造、発表、販売のサイクルが繰り返される、アートの力によるまちの“エコシステム”が必要と考え、2024年のTODAビル完成からアート事業の各プログラムが本格稼働します。

現在は、そのパイロット版として、TODAビルの建設現場の工事仮囲を活用した公募プロジェクト「KYOBASHI ART WALL」(2021年11月~)や地域のアートイベントとの共同作品制作プロジェクト「Tokyo Dialogue 2022-2024」(2022年10月~)を先行して実施しています。そして、2024年のビル開業からはビル共用部を展示空間としたパブリックアート・プログラムを中心に各種プログラムを本格始動いたします。

京橋一丁目東地区計画

京橋一丁目東地区では、都市再生特区制度を活用し、ミュージアムタワー京橋(事業者:(株)永坂産業)とTODA BUILDING(事業者:戸田建設(株))の2街区で「(一社)京橋彩区エリアマネジメント」を設立。街区名称を「京橋彩区」とし、「芸術文化の拠点」形成に取り組みます。

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街区(京橋彩区)の構成

開発経緯

2009年12月~: 事業者、中央区で都市計画検討スタート
2015年9月: (株)永坂産業 と 戸田建設(株)の2社で、東京都に都市計画提案
2016年3月: 都市再生特別地区(特区)
「京橋一丁目東地区」として都市計画決定
2019年7月: ミュージアムタワー京橋 完成
2019年4月: (一社)京橋彩区エリアマネジメント 設立
2020年1月: アーティゾン美術館開館
2024年9月: TODA BUILDING竣工予定

特区貢献テーマ

  1. 1まちに開かれた、芸術・文化拠点の形成
    • 誰もが気軽に、芸術・文化を体感できる機会を創出
    • 若手芸術家の育成、情報発信の場を創出
  2. 2街区再編、防災対応力の強化、環境負荷低減

TODA BUILDING建物構成

TODAビルは、8-27階のオフィスフロアと、1-6階までのミュージアム、ホール、ギャラリー、ショップ、広場等様々な文化関連施設のある芸術文化エリアで構成されています。

8-27階▶オフィスフロア
6階▶ミュージアム

音楽・映画・アニメ・現代アート・建築等幅広い文化発信を行う(運営者:(株)ソニー・クリエイティブプロダクツ)

4/5階▶イベントホール

コンサート、展示会等幅広い芸術文化イベントが可能な貸ホール(運営者:ホール運営事業者)

3階▶ギャラリーコンプレックス/創作交流ラウンジ

作品販売促進機能(運営者:各ギャラリー運営事業者)アーティストや企業・来街者との創作交流の場(運営者:戸田建設(株))

1/2階▶ビル共用部(アートスペース)・屋外広場

来街者が無料で現代アートに触れられる展示スペース。新進作家の発信の場。

1階▶アートショップ・カフェ

アート・ものづくりに関連した作品を販売。作品鑑賞・体験ができるカフェ機能を融合。(運営者:ショップ・カフェ運営事業者)

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ART POWER KYOBASHIとは

江戸の職人街から発展した京橋は、歌川広重や北大路魯山人も居を構えたアーティストに寛容な芸術文化のまちでした。戸田建設がこの場所でものづくりをはじめて100年余り、次の100年に向けて、新たなまちの価値づくりをはじめています。まちの価値に求めるのは、文化の厚み、そして必要なのは、アートの力。この場所からアーティストが育ち、発信し、評価され、その仕組みの中でアートが人々の生活の生きる源となる。そんなアートによるまちのエコシステムの構築を目指します。

アートによるまちのエコシステムをつくる

新進アーティストが集い、発表し、生業を成立させていく仕組みを通じて、アーティストとともに文化を更新し、成長し続けるまちづくりを進めます。創造・発表・販売のサイクルを繰り返し、スパイラルアップさせることで、アートの力による新たなエコシステムの構築へとつなげる試みです。アーティストの成長を通し京橋エリアの文化的価値の醸成を図ります。

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各種プログラム

新進アーティスト支援プログラム

ビルが建つまでの期間、工事現場の仮囲を活用して新進アーティストの創作や発表の場を提供するプログラムとして「KYOBASHI ART WALL」と「Tokyo Dialogue」を実施しています。

スクール・プログラム

アートプロジェクトを企画・実践したい新進キュレーターやアーティストが様々な人々の協力を得て、ビル内や京橋の街を舞台としたプロジェクトを実現させる実践型スクールです。

パブリックアート・プログラム

エントランスロビーや広場等の誰もがアクセスできる共用部にアート作品を展示。作品は定期更新され、来訪者には新鮮な刺激を、アーティストには作品発表の機会を提供し続けます。

コーディネート・プログラム

アーティストの作品を、オフィステナントに販売/レンタル。アーティストに作品販売の機会を提供することで、働く人々のクリエイティビティを刺激し、ビル全体にアートを浸透させます。

アートショップ・カフェ

アーティストの作品やグッズ、デザイン品の販売と、気軽に立ち寄れるカフェの併設や交流イベントの開催によって、誰もがアートやデザインを身近に感じる機会を提供します。

ART POWER KYOBASHIビジュアルデザイン

アート事業全体のデザインディレクションは、大西 隆介氏率いるdirection Qが手掛けます。

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▲ART POWER KYOBASHIシンボルマーク
アートディレクター
大西 隆介(おおにし たかすけ)
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(株)direction Q 代表取締役
1976年埼玉県生まれ。日本大学法学部法律学科を経て、多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。2009年direction Q 開始。ブランドイメージの設計から運用に至るまでのトータルディレクションを手掛ける一方、文化・芸術事業関連の支援も積極的に行う。主な仕事に大阪中之島美術館、空中庭園(梅田スカイビル)のVIおよびサイン、代官山ヒルサイドテラス50周年記念事業のトータルディレクション、谷川俊太郎『せんはうたう』、吉本ばなな 『下北沢について』の装丁など。

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▲ART POWER KYOBASHIシンボルマーク 図解
シンボルマークコンセプト

目に見えない人間の想像力やアートのパワーを有機的なA、P、K の頭文字の重なりで表現。有機的な形が絶え間なく動いて重なり合うことで、新しい面(=文化的価値、場、繋がり、創造)が生まれることを意図し、アート、人、まちが一体となって織りなす「生きた(呼吸する)文化的運動」を視覚化しています。

アドバイザリーコミッティ

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唐澤 昌宏(からさわ まさひろ)

国立工芸館 館長

専門は近・現代工芸史。日本陶磁協会賞選考委員。主な企画・監修に「現代工芸への視点―茶事をめぐって」「青磁のいま―受け継がれた技と美 南宋から現代まで」「The 備前―土と炎から生まれた造形美―」など。

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小池 一子(こいけ かずこ)

クリエイティブ・ディレクター

「無印良品」アドバイザリー・ボード。武蔵野美術大学名誉教授。1983-2000年、日本初のオルタナティブ・スペース「佐賀町エキジビット・スペース」を創設・主宰し、多くの現代美術作家を国内外に紹介。2022年度文化功労者。

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小山 登美夫(こやま とみお)

小山登美夫ギャラリー 代表/
(一社)日本現代美術商協会(CADAN)代表理事

六本木、天王洲でギャラリーを展開し、国内外のアーティストを多数紹介。海外のアートフェアにも参加し、日本のアーティストを世界に発信するとともに、若手アーティストの発掘、育成にも力を注ぐ。

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遠山 正道(とおやま まさみち)

(株)スマイルズ 代表取締役社長/
(株)The Chain Museum 代表取締役社長

2000年、(株)スマイルズを設立。「Soup Stock Tokyo」等多くの事業を展開。18年、アートビジネスを展開する「The Chain Museum」をクリエイター集団PARTYと共同設立。

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豊田 啓介(とよだ けいすけ)

東京大学生産技術研究所 特任教授/建築家

2007年より東京と台北をベースに建築デザイン事務所noizを、スマートシティのコンサルティング会社gluonを、それぞれ共同で立ち上げて活動。建築や都市デザインを軸にデジタル技術を応用したデザイン、インスタレーション、アドバイザリーなどを国内外で行う。2021年より現職。

パブリックアート・プログラム Vol.1

新進アーティストやキュレーターが都市の風景を担う大規模かつ更新性のある作品発表の場として、TODAビルの共用空間を活用し、更新性のあるパブリックアートを展開します。第1回目は、キュレーターに国内外で活躍するインディペンデントキュレーターの飯田 志保子氏を迎え「螺旋の可能性――無限のチャンスへ」をコンセプトに作品を展開します。不確かな時代の閉塞感を未来志向のポジティヴな展望に転換できるよう、来街者やオィスワーカーが、作品が提供する時空間を体感し、インタラクションを楽しむことによって日々の生き方や働き方を豊かにしていくことを目指します。

コンセプト螺旋の可能性――無限のチャンスへ

TODAビルの新たなシンボルとして、モビリティ、ムーヴメント、フレキシビリティを象徴すると同時に、未来を見通す上昇やサステナビリティへの志向も喚起するような、螺旋構造、回転、循環、連鎖、振り子運動、持続性などの特徴を持つ作品を提示します。

展示計画案

4名のアーティストの作品を、1Fエントランスロビー、屋外広場、2Fおよび3F回廊等、共用スペースを活用して展示。エントランスに設置するシンボルとなる作品を中心に、モビリティ、ムーヴメント、フレキシビリティを象徴する一連の作品群が敷地全体で連続性をもって相互に呼応する作品展開となります。

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キュレーター

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Photo:ToLoLo studio
飯田 志保子(いいだ しほこ)

東京オペラシティアートギャラリー、豪クイーンズランド州立美術館/現代美術館内研究機関の客員キュレーター、韓国でのフェローシップ・リサーチャーを経て、主にアジアや豪州各地域で共同企画を実践。第15回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2012、あいちトリエンナーレ2013、札幌国際芸術祭2014のキュレーターを歴任。2014年から2018年まで東京藝術大学准教授。あいちトリエンナーレ2019及び国際芸術祭あいち2022のチーフ・キュレーター(学芸統括)を務める。

企画制作チーム編成

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コーディネーター:三木 茜(みき あかね)

1989年生まれ。武蔵野美術大学卒業後、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジMFAキュレーティング修了。(一社)アート東京で「アートフェア東京」、アートアワードの運営事業などに携わる。あいちトリエンナーレ2019の国際現代美術展アシスタント・キュレーターとして従事した後、2020年より六本木のアートスペース ANB Tokyoにて展覧会企画・運営等を行う。

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Photo:ToLoLo studio
アーキテクト:武藤 隆(むとう たかし)

1992年東京藝術⼤学⼤学院美術研究科建築専攻修了。専⾨は建築設計。1992年から2002年まで安藤忠雄建築研究所に勤務。「アンソニー・カロ展会場構成」(1995)「国際芸術センター⻘森」(2001)、「兵庫県⽴美術館」(2002)などを担当。2002年に武藤隆建築研究所設⽴。2013年より⼤同⼤学⼯学部建築学科教授。あいちトリエンナーレ2010及び2013のアーキテクト、2016ではシニア・アーキテクトを務める。

アーティスト

持田 敦子(もちだ あつこ)
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Photo:Pezhman Zahed

1989年東京都生まれ。長野県在住。2018年バウハウス大学ワイマール大学院、東京藝術大学大学院修了。2018年から2019年にかけて、平成30年度(公財)ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツ、シンガポールにて研修。プライベートとパブリックの境界にゆらぎを与えるように、既存の空間や建物に、壁面や階段などの仮設性と異物感の強い要素を挿入し空間の意味や質を変容させることを得意とする。

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《Steps》2021/TERRADA ART AWARD 2021
Photo:Tatsuyuki Tayama
毛利 悠子(もうり ゆうこ)
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Photo©新津保建秀

構築へのアプローチではなく、環境などの諸条件によって変化してゆく「事象」に焦点を当てるインスタレーションや彫刻を制作。カムデン・アーツ・センター(ロンドン)や十和田市現代美術館(青森)での個展のほか、「シドニー・ビエンナーレ」「サンパウロ・ビエンナーレ」をはじめとする国内外の展覧会に参加。2017年、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。

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《Copula》2021
Photo©Tai Kwun Contemporary
野田 幸江(のだ さちえ)
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1978年滋賀県生まれ。画家として絵画制作の傍ら、家業である花屋「ハナノエン」で植物に携わるようになる。日常にある植物に触れ、風景についての創作を行っている。主に、自然の要素を配置する空間的な表現や、営みから生まれる植物作品、庭づくりなどを含めて、循環するモノの感触を探っている。2021年、ARTISTS’FAIR KYOTO 2021 Akatsuki ART AWARD最優秀賞受賞。

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《腐っていくことやここからの眺め》
2021/ANB Tokyo
小野澤 峻(おのざわ しゅん)
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1996年群馬県生まれ。ジャグリングパフォーマーの身体感覚を起点とした、上演型の彫刻作品を制作。東京藝術大学大学院の先端芸術表現専攻を修了後、「Media Ambition Tokyo」(2020、渋谷スクランブルスクエア/2021、森アーツセンターギャラリー)、国際芸術祭「あいち2022」などに出品。2021年には「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」の一人に選出。

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《演ずる造形》2021
Create with Shoki Hattor

先行プログラム

ART POWER KYOBASHIのエコシステムのうち「創作・交流」に関わるプログラムとして、新進アーティストの制作・発表の機会を提供する公募展「KYOBASHI ART WALL」、および、京橋発の作品制作発表を実現する「Tokyo Dialogue 2022-2024」を、工事中の仮囲を活用して実施しています。

KYOBASHI ART WALL
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KYOBASHI ART WALL 展示風景 撮影:加藤 健

2021年11月より全4回にわたり作品を募集。優秀作品を各回2点選出し、TODAビル建設現場の仮囲に掲出、アートスペースでの個展開催、2024年オープン後のTODAビルでの入選作家の作品を展示。

  • 新進アーティストの作品発表の機会を提供
  • 来場者の京橋エリアへの回遊性の向上
Tokyo Dialogue 2022-2024
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Tokyo Dialogue 2022展示風景

近隣で開催されるイベントとの共同企画で、東京・京橋を舞台に「写真家」と「書き手」による“対話”を通した作品をTODAビルの工事仮囲に展示。あわせて作品集を発行。2022年10月に「Tokyo Dialogue 2022」を実施。

  • 地域との連携、エリア回遊性向上
  • アーティストのコラボレーション促進
  • 京橋発の作品制作発表

TODA BUILDING概要

2024年竣工のTODAビルはコアウォール免震構造により、地震時の揺れと変形を大幅に低減し、高い耐震性能を確保するとともに、日本初、超高層複合用途ビルにおける建物全体での「ZEB Ready」認証取得するなど、国内トップクラスの環境性能を備えた超高層用複合用途ビルとなります。

建物高さ150m以上の複合用途ビル

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構造 RC造・S造・SRC造・一部CFT柱
階数 地下3階・地上28階・塔屋1階
建物高さ 約165m
延床面積 約94,813m2(28,680坪)
建築主 戸田建設(株)
設計・監理 戸田建設(株)一級建築士事務所
施工 戸田建設(株)
竣工 2024年9月予定(11月オープン予定)

TODAビル詳細:https://www.toda.co.jp/pickups/todabuilding.html

京橋彩区エリアマネジメントについて

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2019年4月設立の「(一社)京橋彩区エリアマネジメント」は、アートと文化が誰にも近い街を目指し、芸術文化とまちづくりに貢献する活動に取り組んでいます。
公式HP:https://kyobashi-saiku.tokyo/